「サーバNo.1を今年は取りたい、いや取ります」、日本HP

2006/1/28

 「なんとしても2006年度はサーバの国内シェアでナンバー1を取りたい。われわれの悲願だ」。日本ヒューレット・パッカードの執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長 松本芳武氏は1月27日に開いた事業戦略説明会で述べた。国内の2005年第3四半期の全サーバ(メインフレーム含む)の売り上げシェアで日本HPは富士通に続く2位。わずか0.3ポイントのきん差だ。松本氏はIAサーバやUNIXサーバなど多くのラインアップを抱える日本HPの総合力で、シェアトップを狙う考えを示した。

日本ヒューレット・パッカードの執行役員 エンタープライズストレージ・サーバ統括本部 統括本部長 松本芳武氏

 ワールドワイド市場では売り上げシェアでHPはIBMに次ぐ2位(2005年第3四半期、以下同)。メインフレームを除くオープン系サーバの売り上げでは1位だ。Windowsサーバ、Linuxサーバとも売り上げ、出荷台数でトップ。x86サーバの売り上げ、出荷台数は37四半期連続で1位の位置にいる。対して国内ではUNIXサーバの売り上げシェアではトップながら、x86サーバの売り上げシェアでは14.9%でNEC、富士通に続く3位。x86サーバの拡大が日本HPを全サーバトップに導くともいえる。

 日本HPのインダストリー スタンダード サーバ製品本部 本部長 上原宏氏は2006年度、「Ecology」「Economy」の“2つのEco”でトップシェアを狙う考えを示した。Ecologyとは電力効率の向上。日本HPは低消費電力プロセッサのAMD Opteron、インテル低電圧版Xeonを採用。3.5型のパラレルSCSIと比べて消費電力を50%削減できるという2.5型のシリアル・アタッチドSCSI(SAS)のハードディスクドライブを新たに採用するなど、低消費電力をアピールする。

 Economyはサーバの運用管理にかかわるコスト、時間の低減を指す。出荷前にサーバを組み上げて必要なOS、アプリケーションを導入する「HP Factory Express」や、無償の遠隔監視サービス、ソフトウェアによる統合管理に力を入れる。上原氏は「これらの取り組みで、日本市場で1番愛されるx86サーバになることを目指す。今年はナンバー1を取りたい、いや取ります」と思いをにじませた。

(@IT 垣内郁栄)

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