SOA環境に必須のテストとは、テクマトリックスが新ツール発売
2006/2/9
テクマトリックスは2月8日、米Parasoftが開発したSOA環境、Webサービス環境のテストツール「Parasoft SOAtest」の国内販売を開始したと発表した。SOAtestは複数のアプリケーションが連携する一連のサービス全体を検証できるツール。Parasoftのほかのテストツールも扱うテクマトリックスは、「国内でも今年度、来年度からSOAの開発が増えてくる。既存顧客から引き合いがすでにあり、急速に立ち上がることを期待している」(同社 アドバンストシステム営業第一部 部長 鈴木猛司氏)としている。
テクマトリックスのアドバンストシステム営業第一部 部長 鈴木猛司氏 |
テストの対象はSOA環境、Webサービス環境。複数のアプリケーションを組み合わせて1つのサービスを作り上げる仕組みのため、「1つ1つを個別にテストすると工数がかかり、漏れも起きる」(同社 ASQ ソリューション営業課 引地広幸氏)。SOAtestは環境全体を1つのツールで検証できるのが特徴だ。
SOAtestは、WSDL文書やWSIL文書、UDDIレジストリ、HTTPトラフィックなどの情報から個別サービスのテストスイートを自動生成し、リクエストを送信。レスポンスを調べて個々のサービスが適切に稼働しているかを検証する。さらに、テストスイートを組み合わせて、特定の順序でリクエストを処理するテストシナリオを作成し、テストを実施することもできる。
テストスイート、テストシナリオに対して負荷テストを行うことも可能。複数のテストシナリオに負荷をかけたり、機能テストを同時に実施することも可能で「大量アクセス時の動作を検証できる」(引地氏)という。
また、仮想クライアント、仮想サーバを構築する機能があり、実際にサービスにアクセスすることなく、クライアントが正しくリクエストを送信しているかや、サーバが適切に稼働しているかを調べることができる。未完成のシステムや、実システムにアクセスできない状況でもテストを実行できる。SOAtestには各サービスがWeb Services Description Language(WSDL)1.1や、WS-I Basic Profile 1.1に準拠しているかを調べる相互運用性検証の機能もある。
前回のテスト結果と比較して異なる点を抽出する回帰テスト機能もある。Webサービスの修正が正しく実行されたかや、エラーが新たに入り込んでいないかをチェックする。引地氏は「Webサービスでは1つの問題がシステム全体に波及することがあり、回帰テストは特に重要な検証項目だ」としている。
SOAtestは全機能が利用できる「Enterprise Edition」が180万円(負荷テストに100の仮想ユーザー付き)。Enterprise Editionから負荷テストを除いた「Professional Edition」が44万8000円。Windows 2000、Windows Server 2003、Windows XP、Linux、Solarisで稼働する。
(@IT 垣内郁栄)
[関連リンク]
テクマトリックスの発表資料(PDF)
Parasoft
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