2008年以降すべてのx86サーバはマルチコアに、IDC予測

2006/2/10

 IDC Japanは2月9日、2008年以降、国内のすべてのx86サーバがマルチコア・プロセッサを搭載することになるとの予測を発表した。RISCサーバ、IA64サーバも2009年には全製品がマルチコア・プロセッサ搭載に切り替わると予測している。

 同社はマルチコア・プロセッサについて「マルチコア技術の採用によって、サーバの設置効率が改善される、消費電力や設置効率がサーバを比較する際の重要な評価指標になる、低価格製品への需要シフトが進む、サーバ仮想化技術の利用が広がる」などと説明し、長期的には国内サーバ市場に変化を与えるとしている。

 また、マルチコア・プロセッサにはプロセッサの性能向上にともなう消費電力の増加を抑えられる特徴があり、「サーバの消費電力の低減と設置効率の改善という大きなメリットがある」と指摘。同社のサーバー グループマネージャー中村正弘氏は「ベンダは、消費電力低減と設置効率改善をサーバの新たな価値として強く訴求すべきである。また、消費電力と設置効率をサーバの新たな評価指標として提案し、他社製品との比較情報を積極的に公開すべき」と提言している。

 IDC Japanによると国内RISCサーバ市場では、2005年第3四半期で出荷台数の25%がマルチコア・プロセッサ製品に切り替わっている。x86サーバ向けのマルチコア・プロセッサは2005年第3四半期に出荷され始めたところだが、2008年にも国内の全製品がマルチコア・プロセッサ搭載になるとIDC Japanは見ている。

(@IT 垣内郁栄)

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