1時間以内に初期応答、SAPがSLA付き新サポートサービス
2006/2/18
SAPジャパンは2月17日、新しいサポートサービス「SAP Premium Support」の提供を開始すると発表した。既存の標準サポート「SAP Standard Support」と、ハイエンドサポート「SAP MaxAttention」の中間に位置するサービスで、SLA(サービス・レベル契約)に基づくサポートを提供する。価格はライセンス費用の22%分。パートナー企業ではなく、SAPがサービスを提供する。
Premium Supportは、サポート体制、予防保守リモートサービス、SAPソフトウェア変更管理などStandard Supportが提供する標準のサポートサービスがベース。これらのサービスに加えて、Premium SupportではSLAや顧客環境の評価、専任サポート担当者の配置などを行う。
SLAでは、受発注システムが停止するなどビジネスに大きな影響を与える事故を「優先度1」と定義し、1時間以内で初期応答することをSAPとユーザー企業で契約。ビジネス上の緊急度が高くない「優先度2」の問題には、営業日時内(月曜日から金曜日、9時から18時)の4時間以内に応答する。優先度の基準についてはSAPと顧客が事前に確認し、契約に盛り込む。また、優先度1の問題に対しては、4時間以内に問題解決に向けたSAPの方針やステータスを伝える。
SLA違反があった場合、顧客はSAPに違約金の支払いを要求できる。顧客のソフトウェア環境が回復しない場合は、2営業日後にSAPがオンサイトのサポートを実施する。
顧客環境の評価や、改善に向けたアクションプランの提示も行う。1年ごとに評価を行って、顧客環境の技術的なリスクの洗い出しや業務分析を実施。最適化やビジネスプロセスを効率化する施策をアクションプランとして提供する。SAPの新規顧客に対しては、初期評価を行って最適なサポート形態を提案する。
これらのサポートは、SAP内の専任担当者であるサポートアドバイザーを通じて提供する。サポートアドバイザーは顧客の窓口になるだけでなく、SAPの担当者と共に評価やアクションプランを作成する。また、問題解決のためのアクションプランを顧客と実施したり、サービス計画を開発するなど「SAP内でのお客様の擁護者」(SAPジャパン)となって働く。
Premium Supportのターゲットは中堅規模以上の企業。特に「新規ユーザーには、懇切丁寧にサポートを提供するPremium Supportをまずお勧めする」(SAPジャパン)という。
(@IT 垣内郁栄)
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SAPジャパンの発表資料
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