RFID対応を求められる製造業に、HPが機器一式を提供

2006/4/15

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は4月14日、小売店から商品へのRFID貼付を求められている製造業向けに、業務コンサルティングやRFID対応機器、システム構築などをセットにした「HP RFID コア・インテグレーション・パッケージ」(以下、RFIDパッケージ)の提供を開始すると発表した。HPは「すでに一部の大手量販店により製品供給元企業に対するRFIDタグ付け出荷の要請が始まっている」と指摘。RFIDパッケージを使うことでこのような要請に早期に対応できるとしている。

 提供するRFID対応機器は、RFIDの国際標準化団体「EPCglobal」が規定する次世代のUHF帯RFID規格「EPCglobal クラス1 Generation2」(Gen2)に対応する製品。対応ラベルプリンタや読み取りゲート、RFIDリーダ/ライタ、商品の移動を検知するフォトセンサー、RFIDの読み取りの可否を通知するタワーライトなど。荷物を回転させてRFIDタグの一括読み取りを行うパレット回転機もオプションで提供する。提供機器はHPが一括調達し、導入検証を行った。

 RFIDを物流プロセスに導入する際のコンサルティングも行う。顧客の現状のシステムと、小売店から求められるRFIDの業務システムとのギャップを分析し、業務システムを最適化する方法を策定する。オプションで、HPなどが設立したRFID検証施設「HP RFID Noisy ラボ・ジャパン」を使うこともできる。

 また、HPはコンサルティングの結果を基にRFIDシステムの構築、導入も行う。「既存の物流管理システムの改変を最小限度にしながらRFIDへの対応を行うことが前提」という。物流管理システム自体の構築は含まない。オプションでGen2対応のRFIDタグラベルも顧客に提供する。

 価格は対応機器が一式で700万円から。コンサルティングは480万円から、システム構築、導入は個別見積もり。

(@IT 垣内郁栄)

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日本HPの発表資料

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