CA新社長が“選択と集中”宣言、「伸びる分野に資源をシフト」

2006/5/26

 コンピュータ・アソシエイツ(CA)の代表取締役社長に4月1日付で就任した根塚眞太郎氏は5月25日会見し、「数百におよぶ製品ラインアップを4つのブランドに絞り込み、選択と集中を進める」と話した。システム運用管理などサービスマネジメント製品が今後大きく伸びると見ていて、「CAが参入している製品の各カテゴリで、3年後に国内シェアを2倍。5年後に製品全体でシェア2ケタが目標」と語った。

コンピュータ・アソシエイツ(CA)の代表取締役社長 根塚眞太郎氏。日本IBM出身で、2006年3月までは日本シーベルの代表取締役社長だった

 CAはサービスマネジメント、セキュリティ、ストレージ、コンシューマの4ブランドに製品を分類する。CAは以前から製品ブランドを打ち出してきたが、よりフォーカスを強めて製品ごとのメリハリを付ける。今後の伸びが大きいと期待しているのは日本版SOX法やITILなどで需要が期待できるサービスマネジメントの製品群。次いでセキュリティ、コンシューマが伸びると見ている。ストレージ製品はバックアップ/リカバリ製品ですでに高いシェアを持つため、急激な伸びは難しいとしている。

 根塚氏は「伸ばすべき分野に経営資源をシフトする」と話し、市場性が見込める製品については積極的に人材や資金を投入することを説明した。一方、伸びが見込めない製品は販売を取りやめることはないものの、「自然増に任せる」(根塚氏)としている。2005年に参入したコンシューマ向けのセキュリティ製品については「本当に難しい。再度、戦略を練っているところだ。ただ、コンシューマビジネスはCAのブランドイメージを広げるうえで重要と考えている」と話した。

 エンタープライズ向け製品では、外部のコンサルティングファームなどとも協力し、複数の製品や上流のコンサルティングを組み合わせたソリューション構築に力を入れる考え。CA社内のコンサルティング部隊も強化する。日本版SOX法対策のソリューションについては「可及的速やかにやっていきたい」と話し、コンサルティングファームとの協業を検討していると説明した。ITILやCOBITに対応した製品をベースに内部統制構築支援のフレームワークを組み立てる考えだ。

 CAは6月1日、社名を日本CAに変更する。米本社が2月1日にCAに社名変更したことに対応する。

(@IT 垣内郁栄)

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