ウェブメソッド製品を使うと“パーフェクトIT”が実現できる?

2006/6/2

 ウェブメソッドは6月1日、同社のソリューションや導入事例を紹介するイベント「Business Integration Forum 2006 Tokyo」を都内で開催。同社 代表取締役社長 清水久生氏や米ウェブメソッド CEO デビッド・ミッチェル(David Mitchell)氏が講演を行った。

ウェブメソッド 代表取締役社長 清水久生氏
  冒頭、清水は「この1年半くらい、ユーザーの皆さまにはご心配をかけたと思う。現在の当社は日本では苦戦しており、再建中の段階だ。社員も全盛期の70名から、現在は半分程度になった。しかし、これからまた再建していくので大丈夫だ。安心してほしい」とあいさつ。再建には優れた「リーダー」「製品」「社員」の3つの要素が重要だとした。

 実際、この3つの要素を満たして経営再建した例として、松下電器産業の中村邦夫社長の例を挙げた。中村氏は、従来開発主体だった商品開発を営業主体に変更し、よりユーザーニーズに沿った製品開発にしたという。さらに、アテネオリンピック前に同社のDVDレコーダ「DIGA」にコピーアットワンス機能が搭載されていなかったことから、わずか5カ月でこれを改造し、オリンピックに間に合わせたとした。さらに、組立工場のベルトコンベアの仕組みを社員の知恵で改良するなど、まさに「リーダー」「製品」「社員」の3つの要素を満たしていたとし、ウェブメソッドも松下電器産業を見習って再建すると意気込みを語った。

 続いて、米ウェブメソッドのCEOであるデビッド・ミッチェル氏が登壇。ミッチェル氏は、清水氏とは対照的に「2005年度は、当社にとって最高の成績となる1年だった」と語り、ワールドワイドで同社の売り上げが順調だったことを強調した。そして、ニコラス・カール(Nicholas G. Carr)氏の著書「Does IT Matter?」の中で書かれている「ITの重要性が低下しているという意見には賛同できない。ITには大切な役割がある」と主張した。

米ウェブメソッド CEO デビッド・ミッチェル氏
  その役割に、「グローバルサプライチェーン」や「製品開発期間の短縮」「コンプライアンス対応」などを挙げ、これらはITなしでは決して成立しないとした。実際、同社が行った調査では、「あなたの企業でITは重要な役割を果たしているか?」という質問に対して、「より重要」または「重要である」と回答したユーザーは65.5%に達していたという。「ITはあなたの企業戦略と密接に結びついていますか?」という質問では、「非常に密接」と「密接」で合わせて45%だった。さらに、「ITは現場業務の要求に応えていますか?」という質問では、「よく応えている」が10%、「多少問題があるが、応えている」が51%だったとした。

 これらのアンケート結果について、「アンケート結果からも、ITの重要性は増しているといえるだろう」と分析。さらにミッチェル氏は、より充実させた「パーフェクトIT」実現の条件として、「柔軟で迅速なアプリケーションの提供」「パフォーマンス」「戦略的なビジネスニーズを理解する」「イニシアティブを取って、新しいアイデアをビジネスにもたらす」という4点を挙げ、ウェブメソッドの分散型アプリケーションフレームワーク「WebMethods Fabric」などによってこれらが実現できると強調した。

(@IT 大津心)

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