新W-ZERO3のウリは「メモリ増強」と「辞書内蔵」
2006/6/7
ウィルコムは6月6日、同社の人気製品「W-ZERO3」の高機能版(型番:WS004SH)の販売を6月22日から開始すると発表した。メモリを128MBから256MBに倍増したほか、電子辞書機能を搭載した。ウィルコム 代表取締役社長 八剱洋一郎氏は、「前回12月の発売時には、製造台数が追いつかず、売り切れ店が続出し、ユーザーには大変迷惑をかけた。今回はそのようなことのないよう十分に用意した。多くのユーザーに使ってほしい」と意気込みを語った。
「W-ZERO3」の高機能版となる「型番:WS004SH」の外観(クリックで拡大) |
また、Webブラウザも6月6日に公開されたばかりの最新版「Opera Browser 8.6 for W-ZERO3」を搭載。このブラウザはW-ZERO3ユーザーであれば無償でダウンロードできる。そのほか、カメラなどの基本スペックは「WS003SH」に準拠する。ボディカラーは、ガンメタリックとパールホワイトの2色を用意。「指紋が目立つという声も多かったことから、あまり目立たないような工夫もした」(ウィルコム 常務執行役員 土橋匡氏)とのこと。価格はウィルコムストアの場合で、新規契約のW-SIMセットが4万4800円、機種変更も4万4800円、SIMなしの単体モデルが5万円になる予定だという。
土橋氏は、WS003SHを「W-ZERO3の当初の販売目標10万台を軽く上回り、15万台に達した。満足度調査でも『どちらかといえば』を含むと89%が満足と回答するなど、満足度も高い」と評価。「利用動向を調べたら、意外と思われるかもしれないが、電話としての利用が月間105分、データ通信が月間64MBであり、PDAとしてではなく電話としての利用も多かった」との調査結果を明らかにした。一方、改善要望点では、1位にバッテリー、2位に指紋が目立つ/黒以外のボディカラー、3位にメモリ、4位のハード/ソフト両面での改善などが挙げられたという。
WS004SHの裏側。右下にintelロゴが入った(クリックで拡大) | 8月にリリース予定のロケーションフリー対応機能を利用してTV画面を映しているところ。画像は、現時点ではいま一歩な印象を受けた(クリックで拡大) |
WS004SHは、このような改善要望に沿って改良が施された。ただし、「バッテリーに関しては改善できていない。今後の継続課題として挙げていきたい」(土橋氏)とした。WS004SH向けの新サービスでは、8月にSONYのロケーションフリーに対応する予定だという。
また、中小企業やSOHOユーザー向けにASP形式でスケジュールやアドレス帳などビジネスアプリケーション機能を提供する「WILLCOM Business Package A(仮)」を8月をめどに提供を開始。自社サーバを持つ企業向けに、セキュリティネットワークを提供する「WILLCOM Business Package B(仮)」を開始するとした。
八剱社長は、「W-ZERO3の好調ぶりもあって、5月27日に400万契約を突破した。5月は約5万の純増だ。WS003SHの売れ行きは予想以上だったが、WS004SHも順調に販売を増やしていきたい」と語った。
(@IT 大津心)
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