ウィルコムがWindowsスマートフォン発表、PHSと無線LANに対応
2005/10/21
ウィルコムは10月20日、Windows Mobile 5.0 for Pocket PCを搭載し、PHSと無線LANの2つの通信方式に対応するスマートフォン「W-ZERO3」を12月上旬に発売すると発表した。「携帯電話の機動性とPCの高性能を組み合わせた極めて戦略的で新しいコンセプトの製品」(ウィルコム 代表取締役社長 八剱洋一郎氏)で、法人顧客、個人顧客に広く販売する。価格は5万円未満の予定。
W-ZERO3はシャープが製造。OSはマイクロソフトが供給し、CPUはインテルのPXA270プロセッサを採用した。ウィルコムのPHS通信モジュール「W-SIM」を搭載し、本体だけで通話、データ通信ができる。連続通話時間は約5時間、連続待ち受け時間は約200時間。3.7型VGAの液晶画面があり、W-SIMを使ったデータ通信でPOP/SMTPの電子メール利用や、「Internet Explorer Mobile」によるWebサイトのブラウジングが可能。Microsoft ExcelやWord、PowerPoint、Adobe PDFなどのファイルを扱うこともできる。133万画素のデジタルカメラを本体背面に搭載する。
ウィルコムが発表した「W-ZERO3」。スライド式のキーボードを搭載する |
キーボードを使わない場合は縦型にしてペンで液晶画面を操作できる。背面にはデジタルカメラを搭載 |
無線LAN(IEEE802.11b)にも対応するため、公衆無線LANやオフィスの無線LAN環境で、最大11Mbpsのデータ通信が可能。ウィルコムはW-ZERO3の投入に合わせて、月額700円を追加することでNTTコミュニケーションズの公衆無線LAN「ホットスポット」が利用できるようになる「ウィルコム無線LANオプション」を始める。
左からシャープ 代表取締役専務 情報通信事業統轄 松本雅史氏、ウィルコム 代表取締役社長 八剱洋一郎氏、マイクロソフト 代表執行役 社長 ダレン・ヒューストン氏 |
QWERTY配列のスライド式キーボードを備えるのもW-ZERO3の特徴で、電子メールなどの文章入力も容易だという。液晶はタッチパネルになっていてペンで操作することもできる。本体サイズは幅70mm×奥行130mm×高さ26mm。重さは220グラム。
ウィルコムは法人向けの売り込みも図る。PHSの定額通話や無線LANを使った高速データ通信、オフィスアプリケーションとの連携をアピールする考え。八剱氏は「法人向けの基本は直販だが、パートナー経由の販売も行う。10社以上のパートナーがいる」と説明した。法人、個人合わせて2005年度に10万台を出荷する見通し。
(@IT 垣内郁栄)
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ウィルコムの発表資料
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