日本オラクルが需要型SCMを国内投入、2007年中に

2006/8/25

 日本オラクルは8月24日、米本社が6月に買収を完了した米Demantra(デマントラ)の製品を2007年に国内で投入する方針を示した。デマントラは従来のサプライチェーン・マネジメント(SCM)を組み合わせて利用できる「需要主導型プランニング・ソリューション」の製品を持つ。日本オラクルの執行役員 アプリケーションマーケティング本部長 藤本寛氏は「需要主導型プランニング・ソリューションは新しい考え方。SCMの市場を広げる大きな武器になる」と期待を示した。

米オラクルのアドバンスト・プランニング・プロダクツ バイスプレジデントのナディーム・サイエド氏

 デマントラの「Spectrum Suite」は「需要管理」「リアルタイムの販売・業務計画」「取引販促管理と最適化」「小売計画と店舗内商品補充」の機能があり、欧米では一般消費財やメディア&エンターテインメント、医療機器、小売などの顧客がいる。製品の特徴は高度な分析機能による需要の可視化。

 米オラクルのアドバンスト・プランニング・プロダクツ バイスプレジデントのナディーム・サイエド(Nadeem Syed)氏は「企業は過去数年、サプライ側の効率化を行ってきたが、需要側、つまりデマンドサイドへの投資は欠けていた。SCMの今後のフォーカスは需要側。需要にフォーカスすることで顧客のニーズを深く理解できるようになる」と話した。

 米オラクルはオラクルのアプリケーション製品やインフラ製品とデマントラ製品を組み合わせたソリューションを展開している。サイエド氏によると、デマントラの顧客の90%以上はOracle Databaseを使用。オラクルのアプリケーション製品を使っている顧客も75%以上いるという。「Oracle E-Business Suite」「JD Edwards」にはSCM製品があり、サイエド氏は「オラクルのSCMとデマントラ製品を組み合わせることで、より包括的なソリューションを提供できる」と話した。

(@IT 垣内郁栄)

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