4カ月でDB統合、販売店支援を5.3倍高速化したプロトコーポレーションクルマポータルサイト「Goo-net」の性能向上/サービス拡大の真実(3/3 ページ)

» 2015年05月19日 07時00分 公開
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Oracle Enterprise Managerで統合データベース管理を効率化。Oracle Advanced Securityでセキュリティも強化

 Oracle Exadata X4-2への移行を機に、プロトコーポレーションは統合データベース基盤の管理ツールとして「Oracle Enterprise Manager」を導入している。

 「従来はターミナル画面で運用管理の作業を行っており、その操作が煩雑であることから、定期的に性能リポートを出すといったことは行っていませんでした。Oracle Enterprise Managerなら、GUI操作で誰でもシステムの動作状況を確認し、リポートを出力できます。今後はこれを使った運用管理体制を定め、活用していきたいですね」(眞田氏)

 また、Oracle Enterprise ManagerのGUI画面でSQLの性能問題などを見つけた際、手軽に直せるツールとして「Oracle Diagnostics and Tuning Pack」も導入した。

 「これまで、既存アプリケーションのSQLはトラブルが生じた際に確認/修正する程度でした。今後は、Oracle Diagnostics and Tuning PackによってSQLも継続的に見直し/チューニングを行い、インフラ(Oracle Exadata)とアプリケーション(SQL)の両面で性能を維持/向上していきたいと考えています。実際に少し使ってみただけでも多くの改善ポイントが見つかっているので、そうした部分を少しずつ修正していきます」(眞田氏)

 さらに、セキュリティ強化のために「Oracle Advanced Security」も導入。今後、同製品の暗号化機能「Transparent Data Encryption」によってデータベースレベルでの暗号化を行うとともに、データ表示制御機能「Data Redaction」により、販売店スタッフやアプリケーションの開発/テスト担当者など、データベースユーザーの権限に応じて顧客の名前や住所といった個人情報の表示制御を行う予定である。

Oracle Exadata X4-2が、さらなるサービス向上、グループシナジー強化、そしてビジネスの拡大を支える

 加えて、Oracle Exadataの圧倒的な性能やキャパシティを生かし、さらなるサービス向上やIT効率化、そしてビジネス拡大も考えていきたいと山本氏は語る。その一つが、MOTOR GATE上で販売店に提供するデータの鮮度向上だ。

 「バッチ処理性能が大幅に向上したことで、販売店に提供するアクセス集計などのデータを従来よりも高い頻度で更新可能となりました。最近はデータ活用に積極的な販売店が多く、アクセス集計の内容を参考に物件の価格やパッケージを変えるなど工夫されています。データの鮮度が高ければ高いほど、適切な打ち手を出せるようになるわけで、それが販売店の売り上げ向上につながると考えています」(山本氏)

 販売店に対して適切な施策や対応をアドバイスする機能などの追加も検討していきたいという。そうした機能の実現では、極めて高速な集計処理が必要となるケースもあるだろう。その場合は、「Oracle Database 12cのオプションとしてリリースされた『Oracle Database In-Memory』の活用が考えられます」(山本氏)。また、将来的にはOracle Exadata上のデータをマーケティング活動に活用していくことも検討している。

 一方、眞田氏はOracle Exadataの適用範囲を広げ、グループ内のIT効率化をさらに推進したいと語る。

 「当社のグループ会社には、アジア各国で中古車販売を手掛けているところもあります。そうした事業のデータベースも集約すれば、Oracle Exadataの導入効果をさらに高められるでしょう」(眞田氏)

 Oracle Exadata上の統合データベースは、今後の事業拡大においても重要な役割を果たしそうだ。

 「これから具体的なプランを検討する段階ですが、この統合データベースを軸にして、さらにサービスを拡大していきたいですね。

 統合データベースには、1台1台のクルマ/バイクの情報が車台番号とともに登録されており、グループ会社が提供する整備情報ポータルや板金情報ポータル、タイヤ販売ポータルなどを組み合わせることで、将来的には各車のライフサイクルを通じて適切なサービスを適宜提案していくといったことが可能になるでしょう。逆に言えば、現在はまだ、データを十分に活用できていないということです。

 今後は、そうしたデータ活用を推進し、グループ内のシナジーを高めつつ、1台1台のクルマ/バイクに寄り添ったサービスを提供するプラットフォームを作り上げていきたいですね。それにより、ユーザーも販売店もより安心してクルマ/バイクを売買できるようになり、中古車市場のさらなる活性化を図れるはずです」(山本氏)

 このように今後の展望を語る山本氏だが、最後に“オラクルへの注文”を付けることも忘れない。

 「今回、基幹データベースのハードウエアからソフトウエア、周辺ソフトウエアまで、全てをオラクル製品で固めました。これは当社の基幹事業を支えるインフラとして、性能や可用性、信頼性の面で最も評価の高い製品に投資した結果であり、正しい選択だと考えています。この投資は今後も継続していくでしょう。

 ただし、当社はコスト効果も重視しており、小規模なデータベースでは積極的にオープンソースソフトウエア(OSS)を活用しています。OSSのデータベースと言えば、オラクルは『MySQL』を提供していますが、今後Oracle Database/MySQL間をシームレスに行き来できるような仕組みを作っていただけると嬉しいですね。そうすれば、両者に対してオラクルのサポートを受けつつ、要件やコストに応じて使い分けることが可能になります」(山本氏)

 以上、ここではプロトコーポレーションがOracle Exadataによって成し遂げた基幹データベース刷新プロジェクトの概要を紹介した。事業の核となる統合データベース基盤に惜しみなく投資を行い、それを武器にしてさらなる事業拡大に邁進する同社のアプローチは、基幹データベース基盤の強化を検討する企業に多くの示唆を与えるだろう。

※本記事の内容は2015年3月時点のものです。


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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年6月18日

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