その後も、同社の電子書籍事業は順調に成長を続け、それに伴いシステムへの負担も高まっていく。やがて、集計や帳票出力などのバッチ処理を高速化する必要に迫られる。
「一度はデータウエアハウス(DWH)の導入も視野に入れ、いくつかの製品を評価しました。ただし、OLTP用のRDBMSとは別にDWHを追加導入すれば、その分だけ運用の負担が増加しますし、RDBMSからデータを取り出してロードするといった処理が新たに発生することから、現実的には厳しいと感じました。そのとき、タイミング良くOracle Exadata X2がリリースされ、OLTPもDWHもこれ1台で実現できるのではないかとの期待から導入を決めたのです」(山田氏)
Oracle Exadataは、ストレージサーバにデータ検索処理をオフロードし、絞り込んだデータだけをデータベースサーバ側に送り返す「Smart Scan」、列ベースによりデータを圧縮する「Hybrid Columnar Compression」といった機能を備え、これによってストレージI/Oを大幅に削減している。こうした独自機能も活用することで、満足のいくパフォーマンスが得られたと山田氏は話す。
「売上分析や集計、帳票出力などのバッチ処理時間は10分の1以下に短縮され、OLTP処理についても導入時からコンテンツ配信量が10倍以上に拡大しても問題なく対応できました。また、md-mcでは出版社向けに用意しているポータル画面で売り上げを見られるようにしていますが、Oracle Exadataを導入したことで、ほぼリアルタイムに確認できるようになったのです」(山田氏)
なお、Oracle Exadataの導入からデータ移行までの作業はスムーズに進み、「片手で足りる程度の要員で対応できました」(山田氏)という。また、移行後も運用に関する工数が削減され、開発担当者がデータベース運用を兼務する必要がなくなり、他の業務に専念できるようになるといった効果が得られたと山田氏は明かす。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年4月27日
驚異的なパフォーマンス、優れた運用効率、最高の可用性とセキュリティ、クラウド対応を実現するOracle Exadataとの統合、クラウド、可用性や運用管理など、次世代データベース基盤構築のために参考になる必見資料をまとめてご紹介いたします。