こうしてOracle Exadataを導入したことで、データベースの処理性能は大幅に向上した。2システムの処理性能がそれぞれ4.15倍、3.72倍に改善した他、懸念事項であった夜間バッチ処理についても2.86倍に性能を高めることができた。
同社は、この夜間バッチ処理のさらなる時間短縮を目的に、ボトルネックとなっていたストレージI/O性能を改善すべくオールフラッシュストレージを搭載した「Extreme Flash」を導入している。これにより、さらに3倍程度の処理能力の向上を果たしたという。
加えて、このOracle Exadata導入プロジェクトではテスト環境としてオラクルのパブリッククラウドであるOracle Cloud Platformを活用している。その背景について、佐藤氏は「もともと、テスト環境は以前の本番環境を使って構築していました。しかし、さまざまなテスト環境が乱立し、リソース不足に陥っていたことからパブリッククラウドの利用を検討していました」と説明する。
佐藤氏らが利用したテスト環境は、アプリケーションサーバ用に他社のパブリッククラウドを使い、データベース環境としてOracle Database Cloud Serviceを使うというものだ。
テスト環境としてパブリッククラウドを利用するに当たり、佐藤氏らがサービスに求めたのは、「スピーディーな開発環境の提供」「拡張性」「コスト削減」の3点であった。これらの観点から、佐藤氏はOracle Database Cloud Serviceを次のように評価している。
「操作に慣れるまでは少し手間取りましたが、それでも1時間程度で開発用データベースの作成が完了しました。データベースの拡張なども画面上で操作することが可能であり、スムーズに使えています。コスト削減については、当時は他社のデータベースサービスでは利用中のインスタンス停止が行えませんでした。これに対して、Oracle Database Cloud Serviceではテストを実施しない夜間や休日はデータベースを止められるため、その分だけコストを抑えられます」(佐藤氏)
佐藤氏はこのように話し、前述した3つのポイントの全てにおいてOracle Database Cloud Serviceは要求を満たしたと結論付けた。加えて、テストを実施する上でメリットになった特長としてパラメーター設定が柔軟に行える点を挙げる。
「他社のデータベースサービスはユーザーが変更できないパラメーターがありますが、Oracle Database Cloud Serviceでは当社が変えたいと考えたパラメーターは全て変更することが可能でした。そのため、本番環境とほぼ同じ開発環境を作り、リリース時の懸念を事前に解消できました」(佐藤氏)
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年12月28日
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