Oracleネットワーク環境の構成:間違いやすいポイントを追え! Bronze DBA講座(3)(2/2 ページ)
Oracleデータベースエンジニアとしての基礎力を証明するORACLE MASTER Bronzeの取得を目指すITエンジニアは多い。本連載で間違いやすいポイントを確認し、合格に近づこう!
クライアントからOracleデータベースへの接続の流れ
■例題3
クライアントからOracleデータベースへの接続を行う流れに関する次の文章の中から、誤っているものを1つ選択してください。
a.クライアントからOracleデータベースに対し、接続文字列を送信することで接続要求を行う
b.接続文字列は、ユーザー名、パスワード、ネットサービス名から構成される
c.接続識別子はネーミングメソッドに従い、接続記述子を取得する
d.ネットサービス名は接続記述子の別名である
e.接続記述子で使用されるSERVICE_NAMEには初期化パラメータservice_namesで指定された値を使用する
■例題の範囲をおさらい
参考:「Oracleのネットワークを構成する」
この範囲の用語には間違えやすいものが多いので、注意して理解しましょう。
・接続文字列
クライアントからOracleデータベースに接続を行う際、以下のように接続文字列を送信することで、接続要求を行います(「ユーザー名」以下が接続文字列です)。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
・ネットサービス名(接続識別子)、接続記述子
ネットサービス名を接続文字列の@以降に指定すると、tnsnames.oraに記述されているネットサービス名から、接続記述子を取得します。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
・SERVICE_NAME
SERVICE_NAMEに記述する内容は、初期化パラメータservice_namesで指定された値です。初期化パラメータservice_namesは、初期化パラメータDB_NAMEとDB_DOMAINをピリオドでつないだ値で、以下のように記述されます。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
DB_DOMAIN初期化パラメータは、デフォルトではNULLとなっています。
■正解
d
■解説
選択肢a:接続要求を行う際は、クライアントからOracleデータベースに対し、接続文字列を送信します。
選択肢b:接続文字列は、ユーザー名、パスワード、ネットサービス名(接続識別子)から構成されます。
選択肢c:接続識別子はネーミングメソッドに従い、接続記述子を取得します。
選択肢d:ネットサービス名は接続記述子ではなく、接続識別子の別名です。
選択肢e:tnsnames.oraの接続記述子で使用されるSERVICE_NAMEには、初期化パラメータservice_namesで指定された値を使用します。
よって、誤っているものはdです。
■まとめ
次の内容をチェックしましょう。
- Oracleネットワークで使用するツール
- ローカルネーミングメソッドを使用した接続
- クライアントからOracleデータベースへの接続の流れ
次回はOracleインスタンスの管理について、間違えやすい点にポイントを絞って説明します。
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