Oracleデータベース監視とアドバイザの使用間違いやすいポイントを追え! Bronze DBA講座(12)(1/2 ページ)

Oracleデータベースエンジニアとしての基礎力を証明するORACLE MASTER Bronze。その取得を目指すITエンジニアのための講座が本連載だ。間違いやすいポイントを確認し、合格に近づこう!

» 2009年06月24日 00時00分 公開

 前々回「バックアップ/リカバリ操作の自動管理」、前回「Oracleのフラッシュバック機能」で、バックアップおよびリカバリの管理について間違いやすい部分を学習しました。

 最終回である今回は、データベース監視とアドバイザの使用に関して、以下の項目を確認します。

  • 各種アドバイザ
  • セグメントアドバイザの使用
  • メモリアドバイザの使用

各種アドバイザ

例題1

パフォーマンス問題の解決に使用できるアドバイザを次の中からすべて選択してください。

a.ADDM

b.メモリアドバイザ

c.SQLアクセスアドバイザ

d.平均リカバリ時間アドバイザ

e. セグメントアドバイザ

f. UNDOアドバイザ

g. SQLチューニングアドバイザ

例題の範囲をおさらい

参考:「Oracleデータベースの自己診断と最適化

 アドバイザには、以下のような種類があります。

・ADDM

 データベース全体に対して問題解決の推奨事項を表示します。

・SQLアクセスアドバイザ

 スキーマをチューニングし、検索パフォーマンスを向上させることができます。索引の追加やマテリアライズドビューを作成するための推奨事項を表示します。

・SQLチューニングアドバイザ

 SQL文を分析し、パフォーマンス向上の推奨事項を表示します。

・メモリアドバイザ

 メモリ構造に関する推奨事項を表示します。

・セグメントアドバイザ

 オブジェクトの縮小に関する推奨事項を表示します。

・UNDOアドバイザ

 UNDO表領域のサイズに関する推奨事項を表示します。

・平均リカバリ時間(MTTR)アドバイザ

 インスタンスリカバリの平均時間に関する推奨事項を表示します。

正解

a、b、c、g

解説

選択肢a:ADDM(Automatic Database Diagnostic Monitor)は、AWR(自動ワークロードリポジトリ)に格納された情報を使用してデータベース全体の監視を行い、パフォーマンス問題を診断し、問題を修正するための推奨事項を表示します。

選択肢b:メモリアドバイザを使用してSGAコンポーネントを検出し、最適なサイズに決定することで、パフォーマンスの向上が図れます。メモリアドバイザの使用は、自動共有メモリ管理が無効になっている場合に可能です。

選択肢c:SQLアクセスアドバイザを使用してスキーマをチューニングし、検索パフォーマンスを向上させることができます。

選択肢d:平均リカバリ時間アドバイザは、インスタンスリカバリの平均時間をチューニングする機能であり、パフォーマンス問題の解決はできません。

選択肢e:セグメントアドバイザは、オブジェクトの断片化を調査し、セグメントの縮小操作をアドバイスする機能です。パフォーマンス問題の解決はできません。

選択肢f:UNDOアドバイザは、UNDO表領域のサイズに関するアドバイスを行う機能であり、パフォーマンス問題の解決はできません。

選択肢g:SQLチューニングアドバイザは、SQL文を分析し、パフォーマンス向上の推奨事項を表示します。

 よって、パフォーマンス問題の解決に使用できるアドバイザはa、b、c、gです。

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