Oracle Enterprise Managerを使いこなす間違いやすいポイントを追え! Bronze DBA講座(2)(1/2 ページ)

Oracleデータベースエンジニアとしての基礎力を証明するORACLE MASTER Bronzeの取得を目指すITエンジニアは多い。本連載で間違いやすいポイントを確認し、合格に近づこう!

» 2008年04月25日 00時00分 公開

 前回「Oracleのインストールとデータベース作成」では、データベース管理の概要とOracleソフトウェアのインストール、データベース作成について、間違えやすい部分を中心に学習しました。

 今回は、以下の項目について確認します。

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlの使用

Database Controlで必要なプロセス

例題1

Oracle Enterprise Manager Database Controlを利用してOracleサーバの管理を行いたいと思います。このとき必要なプロセスを以下の中から2つ選択してください。

a.dbcontrolプロセス

b.pmonプロセス

c.dbconsoleプロセス

d.リスナープロセス

e.バックグラウンドプロセス

例題の範囲をおさらい

参考:「Oracleデータベースの管理ツールを使うOracleデータベースの管理ツールを使う

 Oracle Enterprise Manager Database Controlは、WebブラウザからOracleサーバの管理を行うためのツールです。

 WebブラウザからOracleサーバの管理を行う際は、以下のプロセスを経由します。Oracle Enterprise Manager Database Controlにアクセスするには、これらのプロセスが起動されている必要があります。

・dbconsoleプロセス

 dbconsoleプロセスは、Database Controlのさまざまな処理を行うプロセスです。

 コマンドプロンプトからdbconsoleプロセスのステータスの確認、起動、停止を行うには以下を実行します。

D:\> emctl start dbconsole  起動
D:\> emctl stop dbconsole   停止
D:\> emctl status dbconsole ステータス情報の表示。
   起動、停止状態の確認やDatabase Controlを利用するためのURLが
   表示され、ポート番号も確認できます

・リスナープロセス

 クライアントからの接続要求を処理するためのプロセスです。クライアントは、リスナープロセスを経由してデータベースにアクセスします。

 コマンドプロンプトからリスナープロセスのステータスの確認、起動、停止を行うには以下を実行します。

D:\> lsnrctl start  起動
D:\> lsnrctl stop   停止
D:\> lsnrctl status  ステータス情報の表示

正解

c、d

解説

選択肢a:dbcontrolプロセスというプロセスはありません。

選択肢b:pmonプロセスはバックグラウンドプロセスの1つであり、ユーザープロセスに障害が発生したとき、対応しているサーバプロセスのリソースを解放するものです。

選択肢c:WebブラウザからOracleサーバの管理を行うには、dbconsoleプロセスを起動する必要があります。

選択肢d:WebブラウザからOracleサーバの管理を行うには、リスナープロセスを起動する必要があります。

選択肢e:バックグラウンドプロセスは、Oracleデータベースのシステムを管理するプロセスです。

 よって、必要なプロセスはc、dです。

デフォルトで登録されている管理者ユーザー

例題2

Oracle Enterprise Manager Database Controlにデフォルトで管理者ユーザーとして登録されているユーザーはどれでしょうか。次の中からすべて選んでください。

a.SYS

b.SYSOPER

c.SYSMAN

d.SYSDBA

e.SYSTEM

f.DBSNMP

例題の範囲をおさらい

参考:「Oracleデータベースの管理ツールを使う

 Oracle Enterprise Manager Database Controlにデフォルトで登録されている管理者ユーザーは以下の3つです。

・SYS データベースの管理ユーザー

・SYSTEM データベースの管理ユーザー

・SYSMAN Oracle Enterprise Manager Database Controlの管理者ユーザー

正解

a、c、e

解説

選択肢a:SYSは、データベースの管理ユーザーです。Oracle Enterprise Manager Database Controlにデフォルトで管理者ユーザーとして登録されています。

選択肢b:SYSOPERは、ユーザーではなく管理権限です。

選択肢c:SYSMANは、Oracle Enterprise Manager Database Controlの管理者ユーザーです。Database Controlで提供されているすべての管理機能へのアクセスに必要なロールと権限が自動的に付与されており、Oracle Enterprise Manager Database Controlにスーパーユーザーとしてログインします。

選択肢d:SYSDBAは、ユーザーではなく管理権限です。

選択肢e:SYSTEMは、データベースの管理ユーザーです。Oracle Enterprise Manager Database Controlにデフォルトで管理者ユーザーとして登録されています。

選択肢f:DBSNMPは、Oracle Enterprise Manager Database Controlの内部ユーザーです。コンポーネントであるManagement Agentで使用されます。Oracle Enterprise Manager Database Controlにデフォルトでログインすることはできますが、管理者ユーザーとして登録はされていません。

 よって、デフォルトの管理者ユーザーはa、c、eです。

図1 Oracle Enterprise Manager Database Controlの管理者画面。デフォルトではSYSMANのほか、管理者としてSYSとSYSTEMが登録されている 図1 Oracle Enterprise Manager Database Controlの管理者画面。デフォルトではSYSMANのほか、管理者としてSYSとSYSTEMが登録されている
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。