11gからの新管理機構「ADR」を理解しよう:Oracleトラブル対策の基礎知識(2)(4/4 ページ)
11gからは、ログの管理機構に大幅な変更が加わり、Automatic Diagnostic Repository(以下、ADR)で管理されるようになりました。今回は、ADR、ADRに格納されている診断データ、および診断データを参照するためのユーティリティであるADRCIの使用方法について解説を行います。
インシデント・パッケージの作成
先に解説したとおり、インシデント・パッケージの作成には、Logicalパッケージを作成後、Physicalパッケージの手順でZIPファイルを作成します。今回は、Problem_IDとIncident_IDからインシデント・パッケージを作成する手順についての実行例を記載します。
Problem_IDを使用したLogicalパッケージの作成
先に記載したProblem_ID: 3を指定して実行します。
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これでLogicalパッケージの作成は完了です。「Created package 2」と表示されていることから、作成されたパッケージ番号は「2」です。
Physicalパッケージの作成
さきほど作成したLogicalパッケージを基にPhysicalパッケージを作成します。この際、先の出力結果にあったたパッケージ番号「2」を指定します。
今回「C:\test」を指定し、「C:\test」ディレクトリ配下にZIPファイルを作成しています。
この指定を省略した場合には、カレントディレクトリにZIPファイルが作成されます。
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Incident_IDを指定したインシデントパッケージの作成
Incident_IDを指定した場合の手順についても同様です。以下、実行例を記載します。
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今回でログに関する説明は終りです。11gについては、これまで主流であったbackground_dump_destやuser_dump_destなどのパラメータが廃止されており、概念についても大きく変わっているため、初めて11gを触られる方は戸惑うかもしれません。本稿が少しでも役に立てばと思います。
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