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マルナゲドンモンスター上司図鑑(1)

会社に生息する困った上司をモンスターに例えて、特徴と対処法を解説します。第1回は「マルナゲドン」。後はよろしく〜……って、おい!

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マルナゲドン

モンスターNo.1 マルナゲドン(まるなげどん)
モンスタータイプ 上司
迷惑レベル ★★★
攻撃 丸投げ、トンズラ
特徴・口ぐせ 「任せたよ〜」「後はよろしく〜」
本連載「モンスター上司図鑑」のインデックス

連載目次

概要

 「マルナゲドン」とは、名前の通り仕事を丸投げする上司です。

 「これ、どう思う?」と、意見を求めるかのように近づき、それに答えると、ドーンと仕事を振ってきます。仕事の目的や詳細などの説明はほとんどなく、「じゃ、任せたよ〜。後はよろしく〜」と、素早く去っていきます。

 しかも、丸投げされた仕事を確認すると、「納期間際、かつ何も手付かず」状態だったり、「お客さまが怒っている。でも、何が原因か分からない」状態だったり、厄介な案件であることがほとんどなのです。

 「任せた!」と言うわりには、どこまで任せたのかが不明確であるのもマルナゲドンの特徴です。「どうしよう〜」と、投げられた課題を一人で解決しようとすると、やけどや大ケガをしてしまいます。

特徴

 マルナゲドンの仕事の進め方には、下記のような特徴があります。

  • 仕事の段取りが悪い:その場しのぎの対応、目先の仕事ばかりしていることが多い。また、仕事の細分化ができない
  • 視野が狭い:自分の視点でばかり物事を考え、顧客の立場や相手の立場など、視点を変えたものの考え方が苦手
  • コミュニケーションが下手:指示を出すのが苦手、説明下手、普段からあまり周囲とのコミュニケーションがうまく取れていない

 ルーチンワークであれば、淡々と進められますが、初めて対応する仕事や、チームで進めるような仕事は、早々にお手上げ状態になり、周囲にドーンと投げてしまいます。

攻略法

 マルナゲドンに攻撃(仕事を丸投げ)されたら、以下を素早く行いましょう。

  1. 仕事の全貌を捉える
  2. 周囲を巻き込む

1 仕事の全貌を捉える

 仕事を丸投げされたら、以下の4点を確認し、全体像を把握します。

  • これまでの経緯
  • 任された範囲
  • 案件の意思決定者
  • いつまでに何をどうするか

 マルナゲされたら(腹をくくって? 諦めて?)自分ごととして捉えること、主体的にテキパキ行動する心構えが大切です。

2 周囲を巻き込む

 一人でモンスターと戦うのは危険です。丸投げ攻撃を食らったら、素早く仲間を探しましょう。

  • 周囲にアラートを上げ、協力者を募る
  • 仕事を細分化し、協力者に任せる(手伝ってもらう)
  • ゴールがぶれないよう、アウトプットイメージを共有する

 どうしても納期に間に合わない場合は、「期日にはどこまでできるか」「最終ゴールには、いつごろたどり着けるか」のめどを立てて、顧客と調整します。決して一人で抱え込まず、組織として対応できるように周囲(時には、マルナゲドン自身も)を巻き込み、解決に導きましょう。

 普段から周囲とよくコミュニケーションを取るとることも大切です。

 信頼関係を築き、マルナゲドンがやってきたときに協力してもらったり、相手の仕事の状況を把握して、分かるところを手伝ったり、アドバイスしたりして、マルナゲを回避しましょう。

 「コミュニケーションをとるのが難しい」という人は、まずは「挨拶(あいさつ)」から始めてみましょう。挨拶は「挨(ひら)く拶(せま)る」とも読み、相手の心をひらいてせまるという効果があります。出勤したら挨拶し、周囲との信頼関係を築きつつ、仕事を効率良く進めて、自分のスキルを磨きましょう。仲間と共にマルナゲドンを攻略、回避して、楽しい社会人ライフを送りましょう。

 マルナゲドンの憎めないところは、問題が解決したときに、感謝してくれること。「やっぱり君だからできたんだね〜」なんて感謝の言葉を述べられると、内心腹が立っていても「そう?」とうれしくなってしまいますが、それで気を許すとまたマルナゲされてしまいます。ご用心! ご用心!

筆者プロフィール

三条雅美

三条雅美(サミー)

研修会社、コンサル会社で研修講師・採用・新規ビジネスの立ち上げ支援などを軸に人材育成サービスに携わったのち、現在は保育園にて、人事・経理などを担当している。

インタビュー:みんなが気持ちよく過ごせる場をつくること、それが私の役割


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