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Oracle Enterprise Manager 12c R5では何ができるようになったかハイブリッド対応、テストも運用も効率化(3/3 ページ)

モニタリングやパフォーマンス管理、テストなど、Oracle Databaseの運用管理を支援する多彩な機能を備えた管理ツール「Oracle Enterprise Manager 12c」がRelease 5にアップデートされた。新たにOracle Database Cloud Serviceをサポートした同ツールの魅力を紹介する。[パブリッククラウド][プライベートクラウド/データベース統合][運用管理効率化][Oracle Enterprise Manager]

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メリット3:シンプルでセキュアなセットアップ(クラウド間の容易な接続)

 三つ目の「シンプルでセキュアなセットアップ」とは、Oracle Enterprise ManagerからOracle Database Cloud Serviceに接続するための設定が容易であることを指す。インターネットに接続されたゲートウエイサーバーに専用のエージェントをインストールすると、エージェントがそのサーバーからOracle Database Cloud ServiceにSSHで接続する。そのセッションを使ってOracle Enterprise ManagerがOracle Cloud Platformに接続するという具合だ。

 「これにより、パブリッククラウドに接続するために別途VPNサービスを利用するなど、手間やコストが掛かる設備を用意することなく、SSHを使って安全にOracle Database Cloud Serviceを利用することができます」(平井氏)

 実際にOracle Enterprise Manager 12c R5でOracle Database Cloud Serviceに接続すると、オンプレミスとパブリッククラウドのデータベースをまったく同じように扱えることが分かる。例えば、オンプレミスのOracle Database 12c R5上で実行されているプラガブルデータベースのコンテキストメニューには、「Oracleデータベース」―「クローニング」の下に「Oracle Cloudへのクローン作成」という項目が表示される。このメニューを実行すると、選択したプラガブルデータベースがすぐさまOracle Database Cloud Service上にクローニングされる。


オンプレミス環境のプラガブルデータベースをOracle Database Cloud Serviceへクローニング

 もちろん、Oracle Database Cloud Service上のデータベースについて、アクティブなセッションを確認したり、実行されたSQLを確認したりすることも可能だ。


Oracle Database Cloud Service上のプラガブルデータベースの稼働状況を確認

 平井氏は、「これまでOracle Enterprise Managerでオンプレミス環境の運用管理を行ってきたデータベース管理者は、まったく違和感なくOracle Database Cloud Serviceを運用管理対象に加えることができます。データベース管理者は、『オンプレミスと同じアーキテクチャで提供』されるOracle Database Cloud Serviceのメリットを、Oracle Enterprise Manager 12c R5を使うことによって最大化できるのです」と話す。

 なお、Oracle Enterprise Managerは、今後もOracle Database Cloud Serviceのサポート強化が計画されている。既に予定されているものとして、オンプレミス環境のデータベースのパブリッククラウドへのバックアップ(Oracle Data Guard)や、プライベートクラウド環境の構築/管理を支援する「Oracle Cloud Management Pack」のサポートなどが挙げられる。オンプレミスとパブリッククラウドの橋渡し役として、Oracle Enterprise Managerはますます重要な存在となりそうだ。

スナップクローン機能も強化され、Oracle Exadataへのクローニングが可能に

 Oracle Database Cloud Serviceへの対応に加えて、スナップクローン機能が強化されたことも、Oracle Enterprise Manager 12c R5の目玉の一つだ。

 スナップクローン機能とは、ストレージ製品に備わるクローニング機能をOracle Enterprise Managerから利用するというものだ。この機能は従来、「Sun ZFS Strorage Appliance」をはじめ、EMCやネットアップ、日立製作所、IBMといった主要なベンダーのストレージ製品に対応していたが、Oracle Enterprise Manager 12c R5では新たに「Oracle Exadata」をサポートした。他社ストレージ製品からのデータベースクローニングが可能になったことで、Oracle Exadataによる大規模なデータベース環境や開発/テスト環境の構築がさらに容易になったといえる。Oracle Exadataを利用する企業にとってはうれしい機能強化だろう。

 以上、ここではOracle Database Cloud Service対応を中心にOracle Enterprise Manager 12c R5の新機能を紹介した。オンプレミスからプライベートクラウド、そしてパブリッククラウドにまで管理対象を広げたOracle Enterprise Managerは、Oracle Databaseを利用する企業にとって必須の運用管理プラットフォームになったといえる。Oracle Database Cloud Serviceを利用する企業は、ぜひ併せてOracle Enterprise Managerを導入し、オラクルならではのハイブリッドクラウドを最大限にご活用いただきたい。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年11月21日

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