ヤフー、Open Compute Project仕様の大規模インフラ基盤を構築:CTCと共同、OCPの採用で調達コスト削減
CTCが、ヤフーの米国法人が持つデータセンターへビッグデータの活用を目的とする大規模なインフラ基盤を構築。Open Compute Projectを活用することで、調達コストを削減できたという。2016年早期の本稼働を目指す。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2016年2月2日、ヤフーの米国法人であるYJ Americaが持つ米国データセンターへ、ビッグデータの活用を目的とする大規模なインフラ基盤を構築したと発表した。2016年早期の本稼働を目指す。
この基盤は「Open Compute Project(OCP)」の仕様に基づく製品を中心に、1200台のサーバと120PB(ペタバイト)のストレージで構成される。OCPは、大規模データセンター向けのハードウェアをオープンソースとして設計・提供する目的で、米フェイスブックが主導するプロジェクト。CTCは、OCP認定のソリューションプロバイダーとして、サーバ、ストレージ、ラック、電源装置などの製品販売から構築、保守サポートまでを手がけた。
ヤフーは、ターゲティング広告やパーソナライズ化など、「Yahoo! JAPAN」などで得たビッグデータを活用する技術・設備への投資を積極的に行っている。ビッグデータの活用に必要なハードウェア処理性能が年々増える中、同社は設備投資額の抑制のために2015年4月に米国のデータセンターを稼働。電気料金のコスト削減は果たせたものの、インフラ面におけるコスト削減の課題は残っていたという。ビッグデータ解析のためのインフラ基盤にもOCPを採用し、さらなる効率化を図る考えだ。
CTCは、フェイスブックなどの大規模なITインフラを運用する「ウェブスケール事業者」と共同で、ヤフーへの導入前の技術検討と検証支援を実施。ヤフーとCTCは、OCP仕様のサーバやストレージなどを製造するODM(Original Design Manufacturer)や関連ベンダーと協力することで、機器調達コストを削減できたとしている。
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