人体感知センサー×Webカメラで「サーバルーム簡易監視&防犯システム」を作る:ラズパイ3&Toradex、Windows 10 IoT Coreで楽しみながら検証するIoT実践入門(3)(2/4 ページ)
ITエンジニアに向け、「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「ひらめき」を得てもらうための本連載。今回は、人体感知センサー×Webカメラで「サーバルーム簡易監視&防犯システム」を作ってみよう。
接続デバイスへのアクセス許可設定を行う
続いて、デバイスを動作させる準備をしよう。
ソリューションエクスプローラー内の、「Package.appxmanifest」ファイルを開く。「機能」メニューにある「マイク」と「Webカメラ」にチェックを入れ、アクセスを許可するデバイスを指定する(図5)。
ローカル環境でUWPの動作をチェックする
これで基本設定は完了だ。まず、ローカルPCで動作するかを確かめよう。
VS2015のメニューから「Debug」「x86」「ローカルコンピューター」を指定し、左にある[▼]アイコンをクリックする(図6)。デバッグが開始され、Webカメラからの画像が表示される(図7)。
TodadexへUWPアプリを配置して動作させる
作成したプロジェクトを、UWPとしてボードコンピュータ「Todadex」に配置しよう。UWPを配置する方法は第2回「“ユニバーサルアプリ実行環境”をRaspberry Pi 3とToradexに配置する」を参照いただきたいが、一応、簡単に手順を示しておこう。
ローカルPCのWindows IoT Core Watcherを起動して、ToradexのIPアドレスが取得できているか確認する。続いて、VS2015で作成プロジェクトのスケールから「4”IoT Device(569×320) 160%スケール」を選択する。プロセッサは「ARM」を選択し、出力先に「リモートコンピューター」を選ぶ。
表示されるリモート接続の画面より、本稿で設定したToradexのマシン名である「minwinpc」が見つかるので、これを選ぶ。「Device」と表示されていた箇所が「リモートコンピューター」に変わるので、[▼]アイコンをクリックすると配置処理が始まる。
配置に成功すると、Toradexの画面へ、Toradexに接続したWebカメラを通した影像が表示される。どの程度のレスポンスで動作するかは、参考として以下をご覧いただきたい(動画1)。
Raspberry Pi 3へUWPを配置する
Raspberry Pi 3へもWebCameraプロジェクトのUWPを配置して、動作をチェックしてみよう。配置方法は、IPアドレスなどが異なる以外は前述したToradexとほぼ同じだ。
Toradexでの動作と比べると、Webカメラからの映像が少し遅延する。念のため、Webカメラを別のものに交換して試してもみたが、結果は同じだった。恐らく、ToradexとRaspberry Pi 3の性能差によるものと思われる。なお、Raspberry Pi 3の電源は、「USB 5V/2.5Aの出力を持つもの」が推奨されるのだが、今回は最大2A出力の汎用USB電源アダプターで代用している。出力不足による影響も考えられるので、推奨品を入手できたら再検証したいと思う。
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