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収穫物の品質や病気を予測、農業IoTを駆使する生産者向けサービス「ベジタリア植物病院」が開始:農業IoTの活用事例
ベジタリアが、農業IoT技術を活用したサービス「ベジタリア植物病院」を開始。AI/ビッグデータ分析と、植物科学/植物医科学分野の知見を融合したサービスを提供する。
ベジタリアは2016年10月13日、農業IoT(Internet of Things)技術と植物科学や植物医科学分野の知見を融合した農業従事者向けサービス「ベジタリア植物病院」を開始すると発表した。農業IoTやAI(Artificial Intelligence:人工知能)、ビッグデータ分析技術を活用して提供する。
ベジタリア植物病院では、「農家の生産コスト効率化や収量の安定化に寄与する」ことを目的に、田畑の温度や湿度、水深、水温、土壌水分といったさまざまなデータをリアルタイムに収集し、クラウドに蓄積。最新の植物医科学の知見に基づいてデータを多方面から分析し、病害や害虫の被害や、雑草の発生タイミング、作物の生育状況などを予測する。得られた知見とともに、同院所属の植物医師が適切な防除のタイミングや方法を提案する。こうした民間のコンサルティングサービスは、日本では初めてだとしている。
ベジタリアは、収穫物の品質や量、病気などを予測する農業ITシステムを展開する企業。AI技術を活用して、IoTセンサーやシステムなどから取得した各種データを、気象や害虫発生情報、植物病の遺伝子診断技術などと合わせて解析する技術を持つ。
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