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2017年、Windows 10の新たな都市伝説が生まれるその前にその知識、ホントに正しい? Windowsにまつわる都市伝説(75)(1/3 ページ)

2017年、Windowsに予定されている大きなトピックといえば、現在開発中で春にリリース予定「Windows 10 Creators Update」でしょう。Windows 10 Creators Updateの登場に向けて、新たな都市伝説が生まれようとしているようなので、その芽をつんでおきましょう。

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Windowsの都市伝説はこうして生まれる!

 Windows 10の新バージョンは「Windows Insider Program」に参加することで、開発中のビルド「Windows 10 Insider Preview」で評価することができます。しかし、これまで筆者はWindows 10 Insider Previewビルドについてあまり取り上げてきませんでした。なぜなら、注目の新機能はすぐにIT系メディアで取り上げられますし、それが誤解され、都市伝説化していく様をよく目にするからです。

 年明け早々、Windows 10の次期大型アップデート「Windows 10 Creators Update」のリリースに向けて開発中の「ビルド15002」が、Windows 10 Insider Preview(のFast Ring)に配布されました。以前のビルドで既に実装済みの機能に加え、ビルド15002には多くの変更点と新機能が盛り込まれています。

 ビルド15002の数日後には「ビルド15007」がリリースされました。本稿が公開されるころには、さらに新しいビルドが提供されているかもしれません。

 変更点や新機能を紹介する記事のタイトルがSNSなどを通じて拡散することで“伝言ゲーム”が始まり、それがWindowsの新しい都市伝説となっていくのです。ウソの情報に振り回されない方法は、オリジナルの情報ソースにあたること、そして、自分の手で実際に触って確認することです。とはいえ、Insider Previewは一般ユーザー向けではないので、ほとんどの人は開発中のビルドに実際に触ってみる機会はないでしょう。

Creators Updateはクリエーター用では「ない」

 2017年春に正式版の提供が予定されているWindows 10 Creators Updateですが、“クリエーター向けのアドオン”と考えている人はいないでしょうか。

 Windows 10 Creators Updateは、Windows 10ユーザーには「機能更新プログラム」(バージョン1511以前までは「機能アップグレード」と呼ばれていました)として、Windows UpdateまたはWebダウンロードで無料提供されるWindows 10の新バージョンです。

 2015年11月リリースのWindows 10 バージョン1511は「November Update」、2016年8月リリースのWindows 10 バージョン1607は「Anniversary Update」と呼ばれました。それと同じで、2017年春リリースのWindows 10 バージョン170x(4月といううわさが本当なら、1703や1704になるでしょう)を、同バージョンの目玉機能である3D対応の強化になぞらえて「Creators Update」と命名しただけです。

 「私はクリエーターではないから必要ない」というものではありません。品質更新プログラムを継続して受信するには、現在利用中のバージョンのサポートが切れる前に、Windows 10 Creators Updateまたは次のバージョンにアップグレードする必要があるのです。

 さて、Windows 10 Creators Updateでは、従来のWin32アプリである「ペイント」(mspaint.exe)が3D対応の「Paint 3D」というUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリに置き換わることを知っている人は多いと思います。確かに、ビルド14971ではWin32アプリのペイントが、「Paint 3D Preview」というUWPアプリに置き換わりました。そして、UWPアプリをアンインストールすることで、従来のペイントに戻すこともできました。

 しかし、ビルド15002で確認したところ、両方のアプリが最初から利用可能になっていました(画面1)。ちょっとした画像の操作(スクリーンショットの保存など)のためだけにペイントを使ってきた人にとっては、3D機能は無用です。正式版のビルドではどうなるのかは、まだ分かりませんが、従来のペイントが残りそうだということが分かって一安心です。

画面1
画面1 開発中のWindows 10 Creators Update(ビルド15002)のPaint 3D Preview(画面奥)と従来のペイント(画面手前)

 心配があるとすれば、マイクロソフトが「Windows 10 ○○ Update」という命名の慣習を今後も続けていくのかどうかということ。ネーミングのネタが尽きることも心配ですが、ユーザーにとっては毎年複数の「○○ Update」が出る中で、識別が難しくなるのではないでしょうか。

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