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私の理想が私をイラッとさせる――感情コントロール「ステップ4 感情を切り替える」:ストレスフルな職場でエンジニアが心穏やかに働くための5段階感情コントロール(5)(3/5 ページ)
感情が生じるスイッチが自分の中にあるのなら、スイッチが切り替わると感じ方そのものが変わってくるかもしれません。
2つの感情スイッチ
価値観(感情スイッチ)には、2つの種類があります。
理想
1つ目は「理想」です。理想とは、「自分にとって大切なことは○○だ」「私は○○を大切にしたい」という肯定的な価値観です。「信念」や「アイデンティティー」とも言います。
また、「こうだったらいいな」「こうなりたいな」のような「希望」や「願望」もあります。
先ほどのSNSの例でしたら、「私は謙虚でいたい」「私もみんなと仲良くしたい」「私にとって大切なのは、語ることではなく行動することだ」「私はもっとシンプルでいたい」がそうです。
「私の理想は○○だ。けれども、目の前の状況がそうなっていない」……だから、ネガティブな感情を抱くのです。
固定観念
2つ目は「固定観念」です。固定観念とは「○○は××にすべきだ」「○○は××でなければならない」のような、「すべき」「ねばならない」という固定的な価値観です。また、「相手は○○だと思っているはずだ」「○○に違いない」のような「思い込み」もそうです。
先ほどのSNSの例でしたら、「人は謙虚でいるべきだ」「人はみんなと仲良くしなければならない」「人は行動で示すべきだ」「物事はもっとシンプルに捉えるべきだ」などです。
これらの、「すべき」「ねばならない」という価値観には、人が道徳的に、理性的に生活する上で大切なものもあります。しかし強い固定観念は、「それは違うだろう!」「○○にすべきだろう!」など、抱く必要のない状況でネガティブな感情を抱かせます。
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