「ひっくり返す」をトリガーに ビジネス活用と業務効率化を想定した「IoTサイコロ」が登場:某Dash Buttonの発展型!? 「会議時間15分延長」「終業ルーティン」などを自動化
ソニックスが汎用型IoTデバイスの新モデル「FlipCast Cube」を発表。1辺が53ミリのサイコロ型デバイスで、どの面を上に向けるかによって利用者の意思をネットワークを介して伝えられる。ビジネスシーンでの活用を想定する。
クラウド型モバイルプラットフォームや汎用型IoTデバイスの開発を行うソニックスは2017年6月6日、同社製汎用IoTデバイスの新モデル「FlipCast Cube」を発表した。
FlipCast Cubeは、3軸加速度センサーと通信機能を内蔵した1辺53ミリのサイコロ型IoTデバイス。「ひっくり返す」をトリガーにする同社製汎用IoTデバイス「FlipCast」(2017年3月発表)のコンセプトをベースに、6面の形状を生かす仕様に仕立てた。
具体的には、「どの面を上に向けたか」の行動をトリガーに、その後「何をするか」のアクションを制御できる。例えば、オフィスシーンにおける出退勤や外出中などの状況通知、会議室の利用通知や時間延長リクエスト、宿泊施設での部屋片付けやルームサービス、レイトチェックアウトの要望を伝えるといったようライトなビジネスシーンでの活用から、FlipCastとユニリタの「CloudGear OpsController」を組み合わせたソリューションでは、「出社時にある面を上にすると、自身の開発環境を起動し、仮想マシンへのログインなども済ませた状態で業務を開始。終業時は、開発環境の停止とともに、ルーティンバックアップを自動的に実行する」などといった、業務・職種・業種に特化した業務効率化プラットフォームとしての利用も想定されている。
同社はFlipCastシリーズを軸に、「クラウド運用はもちろん、クライアント制御やアクセス管理、IoTシステム全体の稼働状況監視から、AI(Artificial Intelligence:人工知能)と組み合わせたIT運用全体の最適化までを視野に入れたIoT活用モデルとサービスを展開していく」と述べている。
2017年6月7〜9日に開催する「Interop Tokyo 2017」で、実機を公開展示する。
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