「Azure IaaS VM」で選択可能なディスクサイズが最大4095GBまで拡大:コスト効率重視の小容量「32GBディスク」のメニューも追加
Microsoftは、Azure IaaS VMで使用できるPremium/Standardストレージの最大ディスクサイズを、従来の1024GBから4095GBへと4倍に拡大した。
Microsoftは2017年6月15日(米国時間)、Microsoft AzureのIaaS(Infrastructure as a Service)である「Azure仮想マシン(Azure Virtual Machine:Azure VM)」で使えるストレージ、「Premium Disks」および「Standard Disks」の最大サイズを拡大したと発表。最大ディスクサイズを1024GBから4095GBに引き上げ、仮想マシン当たりの最大ストレージ容量を4倍に増やせるようになった。
例えば「GS5」の仮想マシンプランでは、容量4TBのディスクを64基使い、最大で256TBのストレージをプロビジョニングできるようになる。大規模なディスク容量を確保するために複数台の仮想マシンを構成したり、複数のディスクでスパンボリュームを構成したりする必要がなくなるという。
こうした大容量ディスクは、政府機関向けのAzure(米国、ドイツ、中国の政府機関向け)以外の全てのAzureリージョンで提供開始される。政府機関向けのAzureでも以後数週間後に利用可能になる見通しだ。
Microsoftは、顧客が適切なサイズのディスクを容易にプロビジョニングできるように、Premiumの管理ディスクおよび非管理ディスクで、「P40(2048GB)」と「P50(4095GB)」、Standardの管理ディスクで「S40(2048GB)」と「S50(4095GB)」の新しいメニューを導入。また、Standardの非管理ディスクでも4095GBのディスクをプロビジョニングできるようになった。
I/O集約型ワークロードをサポートするP40とP50の大容量Premium Disksでは、ディスクパフォーマンスも高められている。Premium Disksの最大IOPSは7500IOPS、最大スループットは250MB/秒となっている。
想定される利用例としては、「Azure Resource Manager(ARM)」から大容量ディスクを作成したり、既存ディスクを大容量に変更したりするシーンが挙げられる。Azure Portalでは今後、1TBを超えるVHD(Virtual Hard Disk)ファイルをページBLOB(Binary Large Object)や非管理ディスクとして用いる場合には、新しくリリースされたツールセットを使うようになる。「Azure Backup」と「Azure Site Recovery」も大容量ディスクを間もなくサポートするという。
Premiumには、コスト効率重視の小容量ディスクメニューも追加
Premiumの管理ディスクでは、「P4(32GB)」と「P6(64GB)」という小容量のディスクメニューも新たに提供される。これは、一貫したディスクパフォーマンスは必要だが、多くのストレージ容量を求めないシステムに向け、コスト最適化のために用意されるメニューとなる。
2017年6月15日以降に作成されたPremiumの管理ディスクは、ディスクサイズが33G〜64GBだった場合には「P6 Premium」としてプロビジョニングされ、ディスクサイズが32GB以下だった場合には「P4 Premium」としてプロビジョニングされる。この変更は、今後1週間に全Azureリージョンで徐々に開始される。
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