【Oracle Database 12c対応】アラートログファイルの出力内容を正しく理解する:Oracleサポート出張所(2)(2/4 ページ)
本連載は、「Oracle Database」で発生するトラブルをどう解決すればいいのか。データベースの運用管理において、より円滑に業務を進めるために必要なノウハウを紹介していきます。今回は「データベース起動時に出力されるアラートログの中身」を解説します。
(5)環境情報
(5)では、対象データベースにおけるOracle Databaseのバージョンとライセンス、データベースが稼働しているサーバのOS、バージョン、アーキテクチャの情報が出力されます。顧客先のトラブルシューティングなどで稼働しているOracle Databaseのバージョンが不明だった場合には、この情報からでも確認できます。
(6)起動時に使った初期化パラメータファイル
(6)から、起動時に使った初期化パラメータファイルのフルパスを確認できます。
なお、明示的にファイルを指定して起動した場合は、「Using parameter settings in client-side [spfile|pfile]
(7)設定されているパラメータ
デフォルト値以外の初期化パラメータの情報が「System parameters with non-default values:」以降に出力されます。
トラブル発生時には、前回起動時から「初期化パラメータに変更がないかどうか」をこの出力内容で比較します。
(8)バックグラウンドプロセスの起動
インスタンスに必要なバックグラウンドプロセスの起動を示す「Starting background process XXX(XXXはバックグラウンドプロセス名)」が出力され、起動が完了すると「XXXX started with pid=x, OS id=xxxx」が出力されます。
インスタンスの起動が失敗してしまう原因を追及するトラブルシューティングでは、この出力内容から、起動しようとしているバックグラウンドプロセスが正常に起動しているかを確認します。
全てのバックグラウンドプロセスがエラーなどの出力なく起動できていれば「インスタンスの起動」は完了です。
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