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【Oracle Database 12c対応】アラートログファイルの出力内容を正しく理解するOracleサポート出張所(2)(3/4 ページ)

本連載は、「Oracle Database」で発生するトラブルをどう解決すればいいのか。データベースの運用管理において、より円滑に業務を進めるために必要なノウハウを紹介していきます。今回は「データベース起動時に出力されるアラートログの中身」を解説します。

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photo 図3 Oracle Database 12cの起動時に出力されるアラートログの例(9)〜(13)

(9)ORACLE_BASEの位置

 (9)には「ORACLE_BASE」の位置が出力されます。ORACLE_BASEは、Oracle Databaseがインストールされた基準ディレクトリのことです。

(10)データベースのマウントを開始

 (8)までにインスタンスの起動が正常に完了すると「ALTER DATABASE MOUNT」が出力され、データベースのマウント処理のための「制御ファイルの読み込み」を開始します。

(11)データベースのマウントを完了

 (10)で制御ファイルを正しく読み込み、データファイルの位置などを確認できれば、マウントが正常に完了したことを示す「Completed: ALTER DATABASE MOUNT」が出力されます。

 もし制御ファイルの破損などで正常に読み込めなかった場合には、以下のようなエラーが出力されます。

  • ORA-00210: 指定された制御ファイルをオープンできません。
  • ORA-00202: 制御ファイル: '<制御ファイルのパス>'

 この際には、多重化している制御ファイルをコピーしたり、バックアップファイルを使うことでリカバリーします。

(12)データベースのオープンを開始

 マウントが正常に完了すると「ALTER DATABASE OPEN」が出力され、「データベースのオープン」の処理が開始されます。具体的には、データファイル、REDOログファイルへのアクセス、SCN(トランザクションごとに連続して割り振られるシステム変更番号)の整合性チェックを行います。

(13)クラッシュリカバリーの実行

 前回の停止が、停電やSHUTDOWNコマンドでABORT句を使ったなどの異常停止だった場合には、データファイル間のSCNが同期されていなかったり、データに一貫性のない状態でデータベースが終了していたりするため、SMONプロセスによるクラッシュリカバリーが実行されます。

 SMONによって、データに一貫性のある状態に戻り、インスタンス障害が発生した時点までにコミットされた変更が全て反映されます。

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