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追加要件を実装しなければ、このシステムは使いません――「旭川医大の惨劇」解説その1「訴えてやる!」の前に読む IT訴訟 徹底解説(47)(2/3 ページ)

ユーザーが要件を次々と追加、変更したために失敗したプロジェクトの責任は、要件追加をやめなかったユーザーにあるのか、それとも、それをコントロールできなかったベンダーにあるのか……。2017年8月に第二審判決が出た「旭川医大vs.NTT東日本 病院情報管理システム導入頓挫事件」のポイントを、細川義洋氏が解説する。

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ベンダーのプロジェクト管理義務とは?

 「システム開発におけるベンダーのプロジェクト管理義務」を、簡単にまとめておく。基本的な考え方は「餅は餅屋」である。

 ITシステムを導入しようというユーザーは、ある意味“無邪気に”次々と要望を出し、また、それを変更してくる。そうした要望がプロジェクトにどれだけの影響を及ぼすのか、あまりよく分かっていないのだ。自分たちが追加した要件が全く新しいものだと思っていないことも少なくない。

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