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「勉強するのはアタリマエ」な市原睦美さんが考える「学生時代に身に付けておくべき技能」とは今日できないことが明日できるようになるのがうれしい(1/3 ページ)

リクルートテクノロジーズで社内共通基盤の開発などに携わる市原睦美さんは、日々新しい技術を勉強し、実際にプロジェクトに取り込んでいるという。勉強とは彼女にとって何なのか、どのような勉強方法を実践しているのか、@ITが聞いてみた。

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 新しいプログラミング言語を学ぶとき、皆さんは何を参照するだろうか。

 書店で真っ先に入門書を手にとる人が多いかもしれない。学習動画サイトを視聴したり、「@IT」などの技術情報解説サイトで解説コンテンツを検索して閲覧したりする人もいるだろう。

 今回お話を伺った「リクルートテクノロジーズ」の市原睦美さんは、チュートリアル型コンテンツの活用に加え、公式APIドキュメントや英語の書籍なども幅広く読むようにしている。周辺技術についても日々勉強しているという。

 市原さんは、持ち前の向学心を武器にさまざまな技術を習得し、リクルートテクノロジーズが手掛ける各種サービスの開発に欠かせない活躍を見せている。


リクルートテクノロジーズ ITエンジニアリング本部 プロダクトエンジニアリング部 APソリューショングループ 市原睦美さん

アルバイト先でプログラミングにハマる

 まずは、市原さんが同社に入社するまでのいきさつを聞いてみよう。市原さんは大学で、人間情報科学科を専攻していた。

 「文系と理系の間に位置するような学科で、情報という名前が付いていますが、特にIT寄りというわけではありません。プログラミングできる人も研究室に1人ぐらいしかいませんでした」

 そんな市原さんがプログラミングと出会ったのは、学外。Webデザインのアルバイトをしていたベンチャー企業で、動的なWebページに触れたのだ。

 「アルバイトでは、デザイナーとしてロゴや画像パーツをデザインしたり、Flashでアニメーションを作成したり、動的なページ生成に使われるPHPテンプレート用のHTMLのマークアップ作業を行ったりしました」

 WebデザインでHTMLやCSSを使っていた市原さんは、初めて触れたプログラミングについて「マークアップと似ている部分もある」と感じたそうだ。仕様があり、それに沿って記述する。違うのは結果が「動く」ことだった。そして次第に「プログラミングって面白そうだな」と感じるようになった。

 この出会いがきっかけで、個人でRSSフィードの内容を要約してTwitterに投稿するbotなどをPHPで作成した。なぜPHPを選んだのかと問うと、「当時言語の違いもよく分かっていなかったため、PHPなら分からないことがあってもアルバイト先の人に教えてもらえると思いました」と、答えてくれた。

 しばらくすると「他の言語にも触れてみたい」と思うようになり、Pythonに手を伸ばす。Pythonならではの「リスト内包表記」も気に入ったそうだ。

 市原さんは、言語のチュートリアルや公式ドキュメントを読み込んでいったという。利用していたバージョンのドキュメントは英語のみで日本語には翻訳されていなかったため、最初は慣れずに読むのに時間がかかったそうだ。

 「当時は、Pythonの入門書が今ほど充実していなかったので、英語を勉強しながら読み進んでいきました。Django(PythonのWebフレームワーク)も新しいバージョンの日本語の書籍はありませんでしたし」

 言語のAPIやどう書くべきかは公式ドキュメントに書かれているため、それを読み込んだ。英語は慣れれば読むスピードが上がったため、苦手意識はなくなっていった。また、勉強をする際にはなるべく分からないことをそのままにしておくのではなく、いったんメモしておき、後から周辺技術についても勉強して理解を深めるようにしていったという。

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