ニュース
AIで校閲・校正作業を自動化 ディープラーニングで助詞や漢字変換の誤りも検出――みずほ銀行と凸版印刷が共同実証
みずほ銀行と凸版印刷は、AIを活用した校閲・校正システムで、みずほ銀行の広告制作物の校閲・校正業務を自動化する共同実証を開始。校閲・校正の精度向上と業務負荷軽減を目指す。
みずほ銀行と凸版印刷は2018年12月6日、AIを活用した校閲・校正支援システムの実証実験を2018年12月から開始すると発表した。
実証実験では、みずほ銀行の一部の広告制作物を対象に、凸版印刷が開発した校閲・校正システムを導入し、校閲・校正業務の自動化を検証する。みずほ銀行では、同システムの導入により、校閲・校正業務の精度向上と作業者の業務負荷軽減を目指すという。
凸版印刷によると、同システムは、さまざまな企業の媒体制作を通じて培ってきた同社の校閲・校正ノウハウとAIを活用することで、精度の高い校閲・校正を実現するという。
従来の校閲・校正システムでは検出できなかった「助詞」や「漢字変換」などの誤りについては、ディープラーニング(深層学習)を活用することで検出を可能にした。
また、標準機能の「正しい日本語チェック」に加え、金融業界特有の専門用語もチェック対象にするなど、個別のチェックルールを取り入れた柔軟なカスタマイズが可能で、作業者が必要とする校閲・校正業務を幅広くカバーするという。
みずほ銀行では、実証実験を経て、広告制作物全般の校閲・校正業務に同システムの適用を拡大させていく予定。凸版印刷は、同システムの精度向上と汎用サービス化に向けた取り組みを進めるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 神奈川県、RPAロボで県庁の定型業務を自動化――富士通、大崎コンピュータと共同でRPA導入の実証実験
神奈川県は、富士通、大崎コンピュータエンヂニアリング(大崎コンピュータ)と提携し、県庁業務にRPAを活用して、業務効率化と業務負担軽減などを図る実証実験を開始した。通勤手当の認定業務と災害時用の職員配備計画の作成業務をRPAロボットで自動化し、効果を検証する。 - ゆうちょ銀行、投資信託の口座開設業務をRPAで自動化 作業時間を3分の1に――富士通の業務自動化システムを導入
ゆうちょ銀行は、これまで行員が人手で行っていた投資信託の口座開設業務に、富士通が開発した業務自動化システムを導入。OCRとRPAを活用して、顧客から紙で届く口座開設申込書の読み取り、内容確認、口座開設手続きを自動化した。 - 「この業務を自動化したい」――そう願うあなたが、RPAを開発するべき“3つの理由”
この業務にRPAを導入したい……そう願うあなた自身がRPAを開発すると、いろいろないいことがあります。今回はその具体的な3つのメリットについてお話ししましょう。 - RPA導入企業の半数近くが業務の完全自動化を実現
アビームコンサルティングが、RPA導入企業の実態把握調査を日本RPA協会と共同で実施、その結果や事例などを紹介した。