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「記憶に頼らなくて済むプログラム」なら若者と中高年で理解能力は変わらない 近畿大学の研究グループが調査:「あの、あれあれ……何だっけな」
近畿大学の角田雅照氏(理工学部情報学科 准教授)らの研究グループは、ソフトウェア技術者の能力と加齢との関係について調査した。加齢によって記憶力が低下するため、記憶に頼るプログラムでは理解するのにより多くの時間がかかるとしている。
近畿大学の角田雅照氏(理工学部情報学科 准教授)らの研究グループは2020年9月17日、ソフトウェア技術者の能力と加齢との関係について調査した結果を発表した。同研究グループの調査によると、加齢によって記憶力が低下し、特定のプログラムでは理解するのにより多くの時間がかかるとしている。
角田氏らの研究グループは、技術者の記憶能力に着目し、特にプログラムを理解する能力について加齢の影響を分析した。同研究グループによると「ソフトウェア開発では保守作業の割合が非常に高く、保守をするにはそのプログラムを理解する必要があるため、プログラムの理解に時間がかかるほど保守の作業効率が低下する」という。
記憶力を補助するソフトウェアで中高年の労働力を有効活用できる
そこで研究グループは、「記憶能力の高低が理解時間に影響しにくいプログラム」と「記憶能力の高低が理解時間に影響しやすいプログラム」を用意して、被験者を若年グループ(22〜24歳の24人)と中高年グループ(33〜64歳の8人)に分けて、それぞれのプログラムの理解にかかる時間を計測した。
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