NECが「DXを推進する5種類の人材」育成のプログラム提供開始、その職種とは?:早ければ3カ月で一人前?
NECは、DX人材育成を支援する「NECアカデミー for DX」で、DX推進人材育成プログラムの提供を開始した。経済産業省とIPAが定義した「デジタルスキル標準(DSS)」に対応している。
NECは2023年2月1日、DX(デジタルトランスフォーメーション)人材の育成を支援する「NECアカデミー for DX」で“DX推進人材育成プログラム”の提供を開始した。経済産業省と情報処理推進機構(IPA)が2022年12月に公開した「デジタルスキル標準(DSS)」に対応しているという。
「知識習得」「模擬演習」「実践」の3本柱でDX人材を育成
DX推進人材育成プログラムは、経済産業省とIPAが定義した「DXを推進する5つの人材類型」(ビジネスアーキテクト、デザイナー、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、サイバーセキュリティ)ごとに育成メニューを用意している。
それぞれの人材類型には幾つかの下位ロールが定義されており、それぞれのロールに必要な知識やスキルを学ぶといった形だ。例えばデータサイエンティストの人材類型には、「データビジネスストラテジスト」「データサイエンスプロフェッショナル」「データエンジニア」という3つのロールが定義されている。
「知識習得」「模擬演習」「実践」で構成されており、遠隔ライブ研修やeトレーニングなどで知識を習得し、ワークショップや模擬演習(ケーススタディー)によってスキルとして定着させる。その後、専門家によるOJTや伴走型支援を受けながら実践経験を積むことで「実際に業務で活用できる実践的なスキルを身に付けられる」としている。
例えばデータビジネスストラテジストの育成プログラムであれば、“知識習得”として計6日間(「必須」の4日間と「推奨」の2日間)のAI(人工知能)リテラシー教育、“模擬演習”として3〜5日間のデータ活用プロジェクト実践PBL(Project Based Learning)、“実践”として2〜6カ月のデータサイエンティストOJT支援で構成される。
受講期間は3〜6カ月。価格は人数によって異なるが、受講者8人であれば1000万円からとなっている。NECは「受講者が希望する期間や人数、到達レベルなどに応じて、適切な育成カリキュラムを提案する」としている。
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