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「このままではマズイ、無理だ」ボクは仕事を休みました仕事が「つまんない」ままでいいの?(99)(1/2 ページ)

仕事やプライベートのストレスで、心や体に負担がかかるときがあります。ちょっとツラいときの、心と体の処方箋。

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皆さまへ

夜分すみません。結論から言いますと、明日お休みさせていただけないでしょうか。

実は最近いろいろございまして、体と心の元気があまりありません。少し元気を取り戻す必要がありそうです。

突然のご連絡でごめんなさいなのですが、何とぞ、よろしくお願いしますmm

 先日、仕事を休みました。

 別に熱があったわけでも、咳(せき)が出ていたわけでもありません。少し無理をして仕事に行こうと思えば、行けました。

 でも、この日は少し違いました。以前よりタスクが幾つか重なっていたこと。また、詳しくは書けませんが、対人関係で心に負荷がかかっていたこと。「このままではマズイ、無理だ」と思ったのです。

 そこで、仕事を休もうと決めた前日の夜、一緒に仕事をしているメンバーのLINEグループに送ったのが、冒頭に書いたメッセージです。

 メンバーからは、「だいぶ疲れていたようだったので、心配していた」「時間的なことは気にしないでいい」「ゆっくり休んでください」といったメッセージが届きました。涙が出そうになりました。

仕事はそんなに甘いもんじゃない?

 人間、仕事をしていると、あるいは生きていると、何かしらストレスを抱えることがあります。ひょっとしたらそれは、仕事に関することかもしれませんし、プライベートのことかもしれません。体に特別な異変があるわけではないけれど、「このままだと、マズいな」と思う……そのような経験は、皆さんも大なり小なりお持ちではないでしょうか。

 少し前の労働観だと、「仕事はそんなに甘いもんじゃない」「仕事はそう簡単に休むべきではない」「仕事に私情を持ち込むな」みたいな考えがあったように思います。また、ビジネスの現場における心のストレスを抱えているときの現時点での対応策といったら、「ストレスチェックを受ける」「問題があったら病院に行く」「薬を飲んで休む」みたいなことが一般的ではないかと思います。

 そういった労働観や対応を否定するわけではありませんが、心のストレスを抱える最初の入り口というのは、それほど大きな事柄ではない場合も多いもの。少なくとも、今回ボクは「体と心の元気がない」と周囲に言えたことは、悪くはなかった。むしろ良かったなと思っています。

心理的安全性の高いチーム

 一方で、「心の元気がない」といった内容を人に伝えるのは、なかなか勇気がいるものです。年齢や立場などによる「いいづらさ」もあるかもしれません。人間関係が良好でなければ、恐らくここまで正直には言えないでしょう。

 今回、ボクが自身の気持ちや状況を正直に話せたのは、一緒に仕事をしているメンバーとの関係が良好だった、というのが大きな理由の一つではないかと思っています。

 もしあなたが管理職やリーダーの仕事をしていて、心理的に安全なチームを作りたいと思っていたら、「心がしんどい時は誰にもある」「そういったときは、遠慮しなくていい」といったメッセージを日ごろから発信しておくことも、大切かもしれません。

 なお、現状、会社を休む時は理由を言わなくちゃいけない風潮があります。インターネットで「有休 理由」というキーワードで検索してみたら、本来は有休を取るのに理由などいらないみたいです。有休を使うのは労働者の権利ですし、仕事に影響がないなら休む理由などなくても休めるはずです。

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