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2年後のWindows 10デバイスを思いながら、先行で不要なPCを廃棄した長い1日――データ完全消去の正しい手順山市良のうぃんどうず日記(258)

筆者の机の引き出し奥には、何年も電源を入れていないモバイルPCが放置されています。15年以上前に購入した骨董(こっとう)品で、もう使い物にならないのですが、サイズが小さい(重さ555グラム)ということもあって、同じく数台の3.5インチIDE HDDに積み重なった状態になっています。“○年使っていないものは一生使わない”とも言いますし、正しい手順で断捨離を決行します。

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山市良のうぃんどうず日記

愛着はあっても使い物にならないモバイルPCに最後の“死に支度”

 今回、PCの廃棄を思い立ったきっかけは、2年後の2025年10月の「Windows 10」製品サポート終了があります。わが家にも現役で2台、Windows 10のノートPCが存在しますが、2年後には破棄することになるでしょう。机の奥に放置されていた今回の1台も、Windows 10のモバイルPCです。もう使い物にならないので、2年後に実施することの練習として、PCを安全に破棄するための一連の作業手順をレポートします。

 今回破棄するのは、15年以上前に購入した富士通の「FMV-BIBLO LOOX U50X/V」という超小型のコンバーティブル型モバイルPCです。超小型、軽量というだけでなく、ワンセグ放送を受信できるモデルでした。

 プリインストールOSは、「Windows Vista」のHomeエディションでした。Windows Vistaから「Windows 7」、最小解像度1024×768ピクセルを要求する「Windows 8/8.1」は飛ばして、Windows 10とアップグレードを繰り返しました。

 Windows 10 Fall Creators Update(バージョン1709)までいったんはアップグレードしたものの、おそらくハードウェアスペックの問題でWindows 10 April 2018 Update(バージョン1803)にアップグレードできず、Windows 10 Enterprise LTSB(Long-Term Servicing Branch)2016(バージョン1607)評価版を入れてしばらく使った後、何年も放置していたモバイルPCです。Windows 7まではそこそこ使えていたと記憶していますが、Windows 10になってからは動作が遅くてほとんど使い物になっていませんでした。

 さて、PCを破棄する場合、必ずしなければならないのが「HDD内のデータを完全に消去すること」です。ディスクの初期化やフォーマットでは不十分であり、復元不能な方法で完全に消去する必要があります。

 筆者はこれまで複数台のデスクトップPC、サーバ、ノートPCを破棄してきましたが、内蔵HDDは取り出して、将来の再利用のために保管してきました。そのHDDが今回のPCと同じ場所に積み重なっていたのです。今回のPCは、HDDを取り外して再利用するにも、特殊なインタフェースですし、サイズも小さい(カタログスペックで約40GB)なので、正しい方法で完全に消去するしかありません。

WinREとSDeleteを使用した完全データ消去の詳細手順

 「データ消去ソフトウェア」と呼ばれるものは多々ありますが、筆者はMicrosoftが無料でダウンロード提供しているWindows Sysinternalsの「SDelete」ユーティリティーを使うことにします。

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