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「左様でございます」 チャレンジだけが成長の種になるGo AbekawaのGo Global!〜Dolf Marvin(後)(1/3 ページ)

グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。前回同様、エルテスでデータ分析エンジニアとして働くDolf Marvin(ドルフ・マルビン)さんにお話を伺う。なぜマルビンさんは「左様でございます」「ご存じの通り」など丁寧な日本語を好むのか。その理由は、スイスになくて日本にはある、言葉の仕組みだった?

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 国境を越えて活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。前回に引き続き、今回もエルテスでデータ分析に関するエンジニアとして働く、Dolf Marvin(ドルフ・マルビン)さんにお話を伺った。マルビンさんが伝える、チャレンジを続けることの大切さとは。

 聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。

関西弁が好き

阿部川 “Go”久広(以降、阿部川) 前回のお話で、大学進学を決めるときに、日本に行きたかったからとありました。なぜ日本だったのでしょうか。

Dolf Marvin(ドルフ・マルビン、以降マルビンさん) 結構前から日本には目を付けていて。私は普通のことってあんまり好きじゃないんです。変わったことが好きで。スイスの人が他の言語を学ぶとしたら“普通”は英語などヨーロッパ圏でも通じる言語を選びます。逆にアジア圏で通じる言語は避ける傾向があります。なぜならラテン語との関連が薄いため、何を言っているか全く分からないし、推測もできない。漢字もものすごく難しく見えます。そこをあえて日本語ができるようになったらかっこういいんじゃないかと思っていたんです。もともと日本のアニメが好きで日本語に触れている機会も多かったし、アニメを見るたびに新しい単語が分かるようになって、楽しくなっちゃって。

阿部川 理想的な学習方法じゃないですか。素晴らしい!

マルビンさん 14歳ぐらいから日本語の授業も受けていたんですよ。私が住んでいたところでは日本語を学びたいというニーズが少なかったので、日本に移住してきた先生からレッスンをしてもらいました。ただ、それだけだとあまり鍛えられないといいますか、もっと高いレベルで日本語を理解したいと思いましたので、兵役する前に3カ月間、日本の神戸に行きました。

阿部川 どうして神戸に?

マルビンさん はい、えーとですね、関西弁が好きだったんです。アニメで関西弁が出てくると、あーここに行きたいなと。ちょうどレクシス語学学院というところがキャンペーンをしていて受講料が安かったこともあり、即決しました。

阿部川 神戸の学校ですけど関西弁は教えないですよね(笑)。

マルビンさん それはそうです(笑)。ただ日本にいる間、神戸市のご家族と一緒に過ごしましたので。ホームステイです。

画像
現在のマルビンさん。楽しげな感じでインタビューにお応えいただきました

阿部川 そのご家族の会話はもちろん関西弁。

マルビンさん 左様でございます。


編集中村
編集 中村

 特徴的な表現はあるものの、基本的にはずっと標準語だったため「普段は関西弁をお話ししているんですか」と聞くと「発音が下手過ぎて、怒られそうだから使っていない」とのこと。なるほど、と納得しそうになりましたが、日本人じゃないのに発音の良しあしが判断できるってすごくないですか。


阿部川 勉強している以外の時間はどんなことをしましたか。

マルビンさん 旅行をしていました。まず西に行って、そこからどんどん東京に戻っていくという感じで旅をしました。九州にも行って別府温泉に行きました。スイスにはサウナはありますが温泉はないので、全然違うことにびっくりしました。温泉は大好きでございます。

阿部川 日本に来て温泉に入って好きになった、といったところですか。

マルビンさん それですね、日本の文化をとにかく味わおうと思って入ってみたらとても気持ちよくて。日本に行く旅は絶対温泉に2、3回は行こうと思うようになりました。他には広島の方にも行って、宮島に船で行ったり、山に登って景色を見たり。日本食も毎日食べました。

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