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OpenAI、「ChatGPT」の教師向けガイドとFAQを公開 すぐに使えるプロンプト例も難しい会話のロールプレイや批判的思考といった活用例

OpenAIは、「ChatGPT」に関する教師向けのガイドと新しいFAQを公開した。

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 OpenAIは2023年8月31日(米国時間)、教室で「ChatGPT」を使用する教師向けのガイドと、ChatGPTに関する新しい教師向けFAQを公開した。

 教師向けガイドでは以下のように、「教師が生徒の学習を加速させるためにChatGPTをどのように使っているか」の事例を4つ紹介するとともに、ChatGPTに与えるプロンプトの例を4つ示している。

教師はChatGPTをどのように使っているか

 教師向けガイドでは、教師がChatGPTをどのように使っているかを示す以下の4つの事例を紹介している。

難しい会話をロールプレイする

 米国のオールドドミニオン大学のヘレン・クロンプトン教授(教育工学)は、教育学部の大学院生に、「自分の議論の弱点を指摘してくれるディベート相手」「就職の面接をしてくれる採用担当者」「特定の方法でフィードバックをくれる新しい上司」など、ChatGPTに特定の人物の役割を与えた上で、ChatGPTと対話することを勧めている。

カリキュラム教材から小テスト、試験、授業計画を作る

 スペインのア・コルーニャ大学のフラン・ベラス教授は、教師がChatGPTとカリキュラムを共有し、小テスト、試験、授業計画を作成する際のアシスタントとしてChatGPTを使うことを勧めている。また、自分で作った問題が、生徒の学習レベルに合わせて包括的で利用しやすいものであることを確認する上でも、ChatGPTは役立つとしている。

非英語話者の苦労を軽減する

 南アフリカのヨハネスブルグ大学の研究責任者を務めるアンソニー・カジボーニ博士は、教室の外ではほとんど英語を話さない学生を教えている。翻訳支援や英作文の上達、会話の練習のためにChatGPTを使うことを学生に勧めている。

生徒に批判的思考を教える

 インドのチェンナイにあるアメリカンインターナショナルスクールでコンピュータサイエンスを教えるギータ・ベヌゴパル氏は生徒に対し、ChatGPTが出す答えが常に信頼できる正確なものであるとは限らないことを肝に銘じ、その答えを信頼すべきかどうかを批判的に考え、他の一次リソースを通じて情報を確認するようアドバイスしている。独自の批判的思考力、問題解決力、創造力を常に鍛えることの重要性を理解させる狙いだ。

プロンプト例

 OpenAIは教師向けガイドの中で、ペンシルベニア大学ウォートン校ウォートンインタラクティブのイーサン・モリック氏とリラック・モリック氏が使用しているChatGPT用プロンプトの例を4つ紹介している。

 これらはそれぞれ、「授業計画を考える」「効果的な説明、例、アナロジーを作成する」「教えることで生徒の学習を手助けする」「AI家庭教師を作る」ためのものであり、コピーしてChatGPTに貼り付ければ、そのまま試すことができるという。

教師向けFAQ

 OpenAIは教師向けFAQとして、以下の9つの項目を立てて、回答や資料を紹介している。

  • 生徒がAIの生成したコンテンツを自分のものとして発表した場合、教師はどのように対応すればよいか
  • ChatGPTにはバイアスがあるか
  • ChatGPTをどのように評価やフィードバックに使えるか
  • ChatGPTはどの年齢層が使っても安全か
  • ChatGPTは真実を伝えるか
  • 教師がAIについて詳しく学ぶためのリソースはあるか
  • 教師はChatGPTをどのように使い始めればよいか
  • 教師向けFAQに関する謝辞
  • ChatGPTに、何かを書いたか尋ねることができるか

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