ラッピングの切れ端から、サンタクロースの正体を知った:Go AbekawaのGo Global!〜Jon Kiefer Yap(前)(2/3 ページ)
グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回はソフトウェアエンジニアのJon Kiefer Yap(ジョン・ヤップ・キーファー)さんにお話を伺う。両親の影響で子どものころから違和感なく勉強に打ち込んできたヤップさんが、日本の大学の交換留学生に応募した理由とは。
「選ばれた240人」になるために必死で勉強
阿部川 高校はフィリピンサイエンス高校ですね。どんなことを学んだのですか。
ヤップさん フィリピンサイエンス高校は、理科系の高校です。2年生から4年生まで、3つのサイエンス教科を同時に学びます。ちなみに他の高校では、2年生は生物学、3年生は化学、4年生は物理学と分けて学びます。
阿部川 なるほど、一気に学ぶのですね。
ヤップさん はい。成績が足りなかった場合は、退学になってしまうのでとても苦労しました。その代わり学費は4年間無料です。
阿部川 無料! それすごいですね。その代わり、成績が悪いと追い出されるということですね。まあ、厳しい高校ですね。当時は、どんな教科が得意でしたか?
ヤップさん 数学と物理学が得意でした。
阿部川 そのときに、プログラミングなども勉強したのですか。
ヤップさん プログラミングの基本的な考え方は学びました。プログラミングを進める上で問題解決の考え方が必要だと分かって、「問題解決の仕事に関わってみたい」と考えるようになりました。コンピュータサイエンスを専門にしようと決めたのはそのときだったと思います。
子どものプログラミング教材を見ていても思うのですが、プログラミング(またはエンジニアリング)って「解決すべき課題を明確にし、現在持てる手段でどのように解決させるか」ということだと思うんですよね。ヤップさんは最初の段階でそこに気付いていたようなので、エンジニアになるべくしてなった、という感じですね。
阿部川 最初にプログラミングを勉強した体験から将来を考えたのですね。ちなみにフィリピンサイエス高校には何人ぐらい生徒がいるんですか。
ヤップさん 1学年に240人です。受験する人は毎年3万人です。
阿部川 3万分の240。すごいですね。その3万人から240人へはテストで絞り込まれるんでしょうか。それとも、高校の成績で自動的に決められるのでしょうか。
ヤップさん 試験です。2回試験があって、最初の試験で3万人から1万人くらいになり、2回目で240人になります。
阿部川 2回の試験で240人に絞られるのですね。それは、勉強をたくさんされたと思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- プログラミングスクール受講者は生成AIを何に使っている? キラメックス調査
キラメックスは、生成AIの活用に関する調査の結果を発表した。プログラミングスクール受講者100人の6割が「業務で生成AIを活用して業務効率化や作業時間の短縮につながった」と回答。何に使っているのかも明らかになった。 - 日本人は「できない」とは言わずに「ちょっと難しいですね」と言う
グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。前回に引き続き、ミクステンドのRajesh Jayan(ラジェッシュ・ジャヤン)さんにお話を伺う。同氏がCTOとして大切にしていることとは何か。 - ドラえもんのタイムマシンに乗って、僕は日本にやってきた
ドラえもんの想像力に憧れ、タイムマシンに乗るような気持ちで日本にやってきたベトナムの青年は、ほんやくコンニャクを作りたいと自然言語処理を学ぶようになった。