社会インフラを支えるITエンジニア。業務が特殊過ぎて「つぶしが利かないのでは?」と不安です:仕事が「つまんない」ままでいいの?(113)(2/3 ページ)
通信、電気、ガス、水道、鉄道など、「社会を支えるインフラ」の仕事をしているITエンジニアのキャリアについて。その技術が特殊であればあるほど、「つぶしが利かないのでは?」「他で通用するのか?」と未来に不安を感じていませんか?
いかに、社会の変化に適応させていくか?
これまでの「新卒で会社に入社して、定年まで働く」だった時代には、それがどんなに特殊な仕事でも、生涯同じ会社に所属していれば、さほど問題にはなりませんでした。
しかし現代は不確実性が高く、未来の予想が困難な社会です。また、人生100年時代といわれ、いままでより長く働く必要がありそうです。そういった状況の中で「これからの未来、どのように働くか?」は、今後、多くのエンジニアが直面する問いです。
そんな問題もあって、ここ数年は「リスキリングしよう」などといわれるケースが増えているようです。しかし、資格をやみくもに取ったからといって、メシが食えるかどうかは別問題です。
「何となく不安。でも、どうすればいいか分からない」という状況が、多くのインフラ系エンジニアの実態ではないでしょうか。
「特殊な技術を持つエンジニア」こそ「社会との接点」が必要なのでは?
長いエンジニア人生を考えたとき、社内だけに通じる「特殊な技術」だけでは、未来を作っていくことが難しそう……。キャリアに対する安心感を得るためには、実際に転職するか否かは別として、社内だけではなく、社外でも通用できる「社会との接点」が必要になりそうです。
そこでまず、「特殊な技術を持つエンジニア」の抽象度を上げて、一般に通用しそうな「エンジニアの特徴」を考えてみます。例えば、「課題を見つけ」「解決策を論理的に考え」「実際にやってみる」はエンジニアの特徴です。
このように抽象度を上げてみると、これまでの経験を社外でも生かせそうです。では具体的に、どのような形で「社会との接点」を作っていけばいいのでしょうか?
「社会との接点」を作るための具体案
1つのアイデアとして「ノーコードツールを覚える」が浮かびました。
ノーコードツールとは、簡単な操作で業務改善に必要なアプリケーションやシステムを開発できるツールです。業務に合わせてイチから作ることもできますし、ツールで提供されているテンプレートを当てはめることもできます。
例えば、僕が複業しているサイボウズの「kintone」は、簡単なマウスとキーボードの操作で、業務改善に必要なアプリケーションを素早く開発できるツールです。他にもいろいろな会社からノーコードツールが販売されています。
ノーコードツールを使いこなす上で、高度なプログラミング言語(コード)を覚える必要はありません。それよりも大切なのは、エンジニアが持つ「課題を見つけ」「解決策を論理的に考え」「実際にやってみる」といった、業務を改善する能力です。
エンジニアがノーコードツールを使えるようになると、これまでの経験を業務改善に生かすことができます。業務改善はあらゆる企業に必要な「社会との接点」です。
こういった接点が自分にもあることを自覚できると、「うちの会社の業務は特殊なので、外ではつぶしが利きません」といった将来に対する不安を過度に抱かなくてもよくなるかもしれません。
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