プログラミングをもっと学びたい。だって“楽しい”から:Go AbekawaのGo Global! アマルさん from モロッコ(後編)(2/2 ページ)
新しいスキルを勉強するのが楽しい。練習することも楽しい。プログラミングの練習がとっても楽しい。
学ぶことが好きなんです
阿部川 仕事でつらい時はありますか?
アマルさん どんなライブラリを使っていいか分からない時です。例えば関数のファンクションを追加する時に、どんなライブラリ使ったらいいのか分からない時とか。
阿部川 逆に、とっても楽しいことは何ですか?
アマルさん 新しいスキルを勉強するのが楽しい。練習することも楽しい。プログラミングの練習がとっても楽しい。
阿部川 アマルさんは、勉強することや新しいことを学ぶのが好きなんですね。
アマルさん はい。大学で勉強したのはデータ分析とプログラミングだけど、仕事ではクラウドコンピューティングを学んでいます。これからも仕事を通じていろいろな新しいスキルを学びたいです。
阿部川 日本のアニメは好きですか?
アマルさん 今は少しだけ、昔見ていたアニメで1番好きなのはコナンです。
阿部川 コナンはテレビか何かで放映していたんですか?
アマルさん テレビで見ました。子どもの頃に日本のアニメをたくさん見ました。アラビア語に翻訳されたものなので、日本語のタイトルは分からないけれど。アラビア語で放映していたから、子どもの頃はモロッコのアニメだと思っていたけれど、大人になったら分かりました。あれは日本のアニメです。コナンもアラビア語でも見ました。
阿部川 コナンの影響力はすごいですね。
情報工学を学ぶ女性が増えています
編集部鈴木 モロッコは農業や水産業、観光業が主要産業というイメージがありますが、IT産業はどのぐらい人気なのでしょうか?
アマルさん IT関連の会社はたくさんあります。ソリューション提供会社もたくさんあります。欧州や北米企業の支社が多いですね。
鈴木 IT企業は女性に人気の就職先なのですか?
アマルさん 現状、女性の就職先として1番多いのは病院です。でも、エンジニアも増えています。昔は情報工学を学ぶ女性は少なかったけれども、今は大学では男性と同じぐらいの女性が勉強しています。
鈴木 アマルさんのように海外で働いている女性エンジニアは多いのですか?
アマルさん はい、多いです。フランスが1番多いですね。モロッコから近いし、フランス語はみんな話せますから。でも、私はフランスで働く予定はありません。フランスの大学で一緒にデータ分析を勉強したフランス在住友人の話を聞くと、どうもフランスの職場では人種差別があるようです。
鈴木 そうなんですね、フランスではあまり差別はないのかと思っていました。
阿部川 これから先はどんなことをやりたいですか?
アマルさん 今は3つの目標があります。1つ目は日本語を流ちょうに話せるようになることです。2つ目は、さらにクラウドコンピューティングやネットワークの知識を深めることです。3つ目はプロジェクトリーダーになりたいです。
阿部川 読者にメッセージをお願いします
アマルさん 日本で働く外国人へのメッセージです。日本語力を高めることが、日本の職場で成長するための鍵です。日本の職場は、既に持っているスキルを生かすだけではなく、新しいスキルを学ぶためのチャンスの場でもあります。だからコミュニケーションをとれれば、より多くの仕事ができるようになります。
Go’s thinking aloud
「日本語の勉強になるから」と、インタビューにも日本語で応じてくれたアマルさん。日本語は既に十分流ちょうだが、もっとうまく話せるようになりたいと明言するし、プロジェクトのリーダーに早くなりたいとキッパリと話す。より高いところを自然に目指していて、しかしそれでいて不要な気負いはみじんも感じられない。
学ぶことや考えることが生来得意なのは、やはりご両親の血と影響か。とはいえ、4カ国語が話せる上に、アジア、モロッコ、米国の文化の違いを超えてソフトウェアを開発するのは、いくらグローバルな現代でも、決して簡単なことではない。
培った力が生かされ、データアナリストのようなご自身が望むキャリアに、どんどん突き進んでいってほしいと切に思う。
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