パーソルクロステクノロジーが描く、AI活用と人材育成:AIソリューションを「作る」だけでなく「使いこなす」へ
パーソルグループの事業課題に向き合うプロジェクトを担うパーソルクロステクノロジーのグループソリューション本部は、AI活用を一部の専門領域に閉じず、全てのエンジニアがAIを使いこなす組織作りとAIソリューションを生み出すエンジニアの育成の両面から、変革を進めている。AI時代に求められるエンジニアの新たな価値と、その育成を支える文化とは。
「はたらいて、笑おう。」をビジョンに掲げるパーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指している。
そうした中で注力しているのが、AIを前提とした業務やサービス、ITシステムから生み出される価値の高度化である。そして、その変革を技術面から後押ししているのが、パーソルクロステクノロジーでグループ全体のITを専門に担う中核組織であるグループソリューション本部(以下、GS本部)だ。
GS本部はグループ各社のシステム開発や運用・保守、プロダクト開発、DXソリューション提供を担う。いわゆる内販組織として、グループの事業や現場を深く理解しながら、安定的かつ先進的なITの力でグループの成長を支えている。
AIで、ビジネス変革と“はたらく”体験の向上へ
AI活用と聞いてまず思い浮かべるのは、業務効率化やコスト削減ではないだろうか。システム開発工程をAIが支援し、エンジニアの生産性や品質を高める。あるいは業務現場で資料作成などのスピードを向上させるといったものだ。
パーソルグループ全体でAI活用への取り組みが進む中、GS本部が見据えているのは、その“一歩先”である。
GS本部の沢田氏は、「AIを活用した効率化は重要な成果の一つです。しかし私たちが目指しているのは、その先にある価値創出です。AIによって生まれた時間や知見を活用し、新たなサービスの創出や顧客体験の向上、より良い意思決定につなげることこそが、本質的な目的だと考えています」と語る。
例えば、「営業担当者が壁打ち(ロールプレイ)する際の相手役を務めるAI」「クライアントごとの課題やニーズに応じた提案資料を生成AIが自動生成するシステムの開発」、さらには「AIを活用して求職者と求人の適性を多角的に分析し、求職者に合った求人と出会いやすくするマッチングの仕組み」などを、グループ各社に向けて提供する。
GS本部の藤谷氏は、「パーソルグループが長年にわたって蓄積してきた膨大なデータは、この取り組みを展開する上で強力な武器になります」と強調する。
「AIソリューションを作る」と「AIを使いこなす」の両輪
熟練の人材コーディネーターが経験や感性に基づく“勘”として言語化できずにいた暗黙知さえ、AIは膨大なデータの中からパターンを見いだし、再現可能な形式知へと変える。それは単なる効率化ではなく、これまで限られた人しか提供できなかった価値をより多くの人が生み出し、より良い形で届けるための挑戦に他ならない。
ただ、こうした変革を掲げるGS本部もまた、大きな過渡期の真っただ中にある。沢田氏が部長を務めるグループテクノロジーソリューション部は、実は2026年4月に立ち上がったばかりだ。だからこそ、既存の型に乗るだけではなく、AI活用の進め方そのものを作っていく余地がある。
市場でも希少なAIエンジニアを特定のシステム開発のタスクに押し込めるのではなく、社内のAIエンジニアを組織横断で拡大し、案件単位で機動的に技術支援に投入する――そんな新しい体制が、動き始めたところである。
この構想をパーソルクロステクノロジー全社のメインストリームとして定着させて、さらに発展させるためには、一人一人のエンジニアがAIを特別なものとして捉えるのではなく、自身の技術や業務理解を広げる手段として活用することが重要になる。
なお、エンジニアとAIの関わり方は2つに大別できる。
1つは、「AIソリューションを作る」エンジニア。OpenAIやGoogle、Anthropic、Microsoftなどのプロバイダーの主要なAIモデルの選定やRAG(検索拡張生成)の構築、ファインチューニング、プロンプト設計などを通じて、AIを業務やシステムにも組み込み、使える形にする人材だ。
もう1つは、「AIを使いこなす」エンジニア=AIネイティブなソフトウェアエンジニアだ。AI駆動開発やAI支援開発を通じて、より高速に、より品質の高いプロダクトを作る。コード生成、調査、エラー解析、ドキュメント作成支援など、開発プロセスの中でAIを活用する人材が該当する。
「この『AIを作る』と『AIで作る』の両面から、社内のAIエンジニアの層を厚くしなければなりません」(藤谷氏)
実際、AIの進化は、エンジニアの仕事を大きく変えつつある。例えば「Claude Code」のようなツールが要件定義から設計・製造・検証までの開発プロセスを自動化し始めたことで、プログラマーの果たすべき役割があらためて問われている。AIを活用することで、システム開発や保守のコストをもっと下げられるのではないか、という経営側からの期待も無視できない。
「与えられた仕様に沿ってコードを書くことだけが、エンジニアの価値ではなくなっています。むしろ重要になるのは、『何を作るべきか』『なぜ作るのか』『誰のどんな課題を解決するのか』を考え、AIを使いこなしながら価値を届ける力です。背景にあるお客さまの意図にまで意識を広げていけるエンジニアが必要とされています」(藤谷氏)
GS本部が目指す変革の本質を端的に示すなら、それは「作業の目的化」からの脱却だ。
「複数の選択肢の中から『今回はこれでいこう』と決断し、でき上がったものが本当にニーズに応えられているかどうかを見極め、責任を持つ――こうした意思決定と品質保証の領域はAIに任せられず、人間に残されます。GS本部が目指すのは、この役割を担うエンジニアの育成と拡大です」(沢田氏)
生成AIを“自分事”にする文化の醸成とフォロー体制
とはいえ、AIを導入すればすぐに全員が変わるわけではない。「AIをどう使わせるか」以前に、一人一人の仕事への向き合い方そのものを変える必要がある。
「AI活用はすでにさまざまな場面で広がり始めていますが、その価値をさらに高めるためには、AIを使いこなす文化を組織全体に根付かせていくことが重要だと考えています。過去にも新しい取り組みを組織に定着させる過程で、最初は慎重だったメンバーが成功体験を重ねることで前向きに変化していった経験があります。AI活用についても同様で、一部の取り組みにとどめず、組織全体へ広げていくことが重要だと考えています」(沢田氏)
具体的にはどんな施策を通じて、GS本部は「AIを使いこなす文化」の醸成を図っているのだろうか。
代表的な取り組みとしては、2025年から組織内でAI活用促進の有志を募り、AI関連ニュースの共有、パーソルグループ内で利用できるAIプロダクトのレクチャー、活用事例やノウハウの探し方の紹介、AI活用に伴う課題解決のフォロー、AI駆動開発を学ぶ勉強会の開催などを行ってきた。社内外のさまざまな情報を本部のメンバーがピックアップ・整理・共有することで、その情報が組織にとって持つ意義を、共に悩み考える体制を作ってきた。
GS本部はAI人材の拡大と底上げを図るべく、手厚いフォロー体制の強化を進めている。
「社内ブログを通じてAIに関する知識や活用ノウハウを共有し、プロンプトの工夫点などのコツを伝授して実践事例を増やしています。まだ整備途中ではありますが、AI駆動開発ツールを活用したコード生成やロジックの調査、エラー解析、壁打ちなどを支援する環境づくりにも注力しています。こうしたAIエンジニア育成に向けたさまざまな施策は、着実に実を結びつつあります」(藤谷氏)
変化を共に楽しみ、新しい価値を届ける仲間たちへ
GS本部がAIと向き合う理由は、最新テクノロジーに対する関心だけではない。パーソルグループが掲げる「はたらいて、笑おう。」というビジョンを実現するために、世界的な変革の潮流をどう生かせるのか――。突き詰めれば、全ての取り組みは、この一点に集約される。
IT業界全体に視野を広げても、あらゆる企業が「変わらなければならない」という課題に直面している。変化はときに激しく、エンジニア同士の摩擦もあれば、「これから自分はどんなスキルを武器に生き残っていけるのか」「将来に向けて、どんなキャリアを築いていけばよいのか」とストレスを感じているエンジニアも多い。
だからこそGS本部は、多様なバックグラウンドを持つ人材が「はたらいて、笑おう。」を実現できる組織文化の醸成、ならびにAI人材の育成にまい進しているのだ。そのため、外部からも新たなエンジニアを積極的に迎え入れようとしている。
「グループ全体が『AI前提』へと生まれ変わろうとしている今、私たちが実践しているのは、単にAI人材不足を埋めるための施策ではありません。この取り組みに合流したいと思える人、これまで培ってきたSI(システムインテグレーション)やシステム構築、プログラミングなどの経験を大切にしながらも、新たな価値観に基づいた“幸せ”をお客さまに届けたいと思える人など、変革志向を持った人を求めています」と沢田氏は呼び掛ける。
「私たちのビジョンに共感し、多少の苦労があるのは承知の上で、それでも“面白い”と思える人は、ぜひ仲間に加わってください」と藤谷氏が続ける。
AI時代を見据えた新しい組織文化を共に創っていく。その挑戦を前向きに楽しめるエンジニアにとって、パーソルクロステクノロジーは自らの新たな可能性を切り開いて、成長機会をつかむ絶好の舞台になるはずだ。
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提供:パーソルクロステクノロジー株式会社
アイティメディア営業企画/制作:アイティメディア編集局/掲載内容有効期限:2026年10月6日




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