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「作れば評価された時代は終わった」 AI時代を生き抜く「ビジネス理解」チートシート人によって変わるビジネスの意味――3つのレイヤーで捉える(1/2 ページ)

AIの浸透により、エンジニアの価値は開発そのものから、事業貢献へと変わりつつある。しかし「ビジネスを理解せよ」と言われても、具体的には何を指すのだろうか。曖昧に語られがちなビジネスの解像度を高め、技術を成果につなげるためのアプローチについて、Relicの大庭 亮氏に聞いた。

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 「もっとビジネス目線を持ってほしい」――1on1などで、こう求められた経験のあるエンジニアは少なくないだろう。ビジネスへの理解を深めたいと考えるエンジニアも増えつつある。背景にあるのが「ソフトウェア開発におけるAIの急速な普及だ」と指摘するのは、Relic 取締役CTO(最高技術責任者)の大庭 亮氏だ。

Relic 大庭 亮氏
Relic 大庭 亮氏

 「AIのおかげでアウトプットがどんどん出せるようになったことで、ボトルネックは『アウトプットからアウトカムへの転換率』に移ってきている。転換率を高めるためには、ビジネスのコンテキストを十分に理解していることが重要になる」(大庭氏)

 ビジネスのコンテキスト不足が特に表面化しやすいとして、大庭氏が例に挙げたのが、システム移行やリファクタリングといったケースだ。

 技術的な観点でレガシーシステムから新システムへの移行を提案しても、「ソフトウェア資産を一度に除却するのは避けたい」という財務上の理由で却下されることがある。また、リファクタリングなどコードの保守性や品質を高める取り組みも、ビジネス側にとっては、問題なく稼働しているシステムを手間暇かけて置き換える無駄な作業に映ってしまうこともある。理解を得るためには、「将来の人件費を減らせる」「保守性が上がって追加開発が容易になる」といった、ビジネス側の言葉で語る必要がある。

 さらに気を付けるべきなのは、「ビジネス」という言葉自体、発言する人の立場によって意味が変わる、多義的で包括的な言葉ということだ。

曖昧な「ビジネス」という言葉を、3つのレイヤーで捉える

 そこで大庭氏は、エンジニアが知るべき「ビジネス」をプロダクト・事業・経営の3つのレイヤーに分解して、ビジネスを理解するための具体的なアクションを交えて解説した。

 プロダクトレイヤーにおけるビジネスとは、顧客の希望や課題に対して、プロダクトによる価値提供を実現する営みであり、主にPdM(プロダクトマネジャー)やセールス、CS(カスタマーサポート)から期待される視点だ。ユーザーインタビューや商談への同席、問い合わせやレビュー、行動ログなどの一次情報に触れることが、理解への入り口になる。

プロダクトから見たビジネス
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 事業レイヤーにおけるビジネスとは、事業の売り上げとコストであり、事業責任者にとっての主要な関心事だ。これを理解するためには、何が売り上げとコストを増減させるのかを把握することが鍵となる。

 そのためには、担当事業のKPI(重要業績評価指標)ツリーを入手して数字のつながりを理解したり、事業のダッシュボードを日常的に確認したりする他、PdMや事業責任者に「今、最も動かしたい数字は何か」と聞くことも有効だ。

事業から見たビジネス
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 経営レイヤーにおけるビジネスとは、経営メンバーや投資家にとっての視点であり、会社全体がどうやって資金を集め、投資し、利益を生み出しているかという活動を指す。財務三表やIR資料を読み、自分が開発しているものが財務諸表のどこに影響するのかを言語化することで、技術上の判断と企業活動との接点が見えてくる。

経営から見たビジネス
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