ゼロ円でできるブロードバンド・ルータ
1FD Linuxで古いPCをルータにする
北浦訓行
2000/12/8
floppyfwのススメ
ADSLやCATVインターネットによる常時接続が徐々に普及してきました。郵政省が毎月発表している「インターネット接続サービスの利用者数等【平成12年10月】(速報)」では、9月末時点でのCATVインターネットの接続事業者は152社、利用者数は46万3000人となっています。ADSLサービスの利用者は、首都圏でさえ接続可能な局が限られている現状から、9月末で2537人(単位の間違いではありません!)しかいません。しかし、NTTも12月よりフレッツ・ADSL(仮称)というADSLサービスを展開することになりましたから、今後は利用者も増えていくでしょう。
・インターネット接続サービスの利用者数等【平成12年10月】(速報)
http://www.mpt.go.jp/pressrelease/japanese/denki/001031j601.html
・フレッツ・ADSL(仮称)のページ
http://www.ntt-east.co.jp/release/0011/001114b.html
さて、常時接続の環境で注意しなければならないことは、いうまでもありませんが、セキュリティです。接続されているPCがWindowsマシンであろうと、Macintoshであろうと、クラックされる危険性は常にあります。個人やSOHOなどで本格的なファイアウォールを構築することは、手間やコスト面からほとんど不可能ですが、NATやパケットフィルタリングであれば、低コストで実現可能です。インターネットで公開されているfloppyfw(http://www.zelow.no/floppyfw/)を使えば、数世代前のPC(ただしPC/AT互換機)でも、比較的簡単にファイアウォール機能を持ったルータを構築できます。また、ハブを利用すれば、複数のPCから同時にインターネットにアクセスすることができます(複数PCでの接続を禁止している事業者もありますから注意が必要です)。
ADSLやCATVインターネットの普及によって、2万〜5万円くらいの安価なブロードバンド・ルータ(場合によっては、ローカル・ルータとか、IPルータなどと呼ばれています)が、各社から発売されています。いずれの機種もWebブラウザで各種設定が行えるなど、便利な機能を搭載しています。それに比べると、floppyfwの場合は、
- 設定を変更するには、別のPCでテキストファイルを編集しなければならない
- PCは設置面積が広い
- 消費電力が(ブロードバンド・ルータと比較すると)大きい
といった欠点があります。floppyfwを利用する利点は、古いPCを再利用できるので安い(せいぜいNICを買い足すくらい)という点です。筆者がfloppyfwを使い始めたのは、まさにこの理由によります。
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Index | |
ゼロ円でできるブロードバンド・ルータ 1FD Linuxで古いPCをルータにする |
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floppyfwのススメ | |
floppyfwとは | |
機材の準備 | |
floppyfwのインストール DOS/Windowsで行う場合 Linuxで行う場合 |
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floppyfwの設定
NIC DHCP CONFIG FIREWALL.INI ICQ |
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動作確認 |
Linux Square全記事インデックス |
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