プロセッサ関連用語 |
■Intel Xeon(インテル・ジーオン) |
Intelのサーバ/ワークステーション向けx86プロセッサ「Intel Xeon(ジーオン)」のうち、2基までのデュアルプロセッサ構成をサポートするプロセッサ。Pentium 4と同じNetBurstマイクロアーキテクチャを採用する。 |
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■Itanium(アイテニアム) |
インテルの64bitプロセッサ・ファミリ「Itaniumプロセッサ・ファミリ」の最初の製品。「Merced」という開発コード名で呼ばれていたもの。2001年5月に正式発表され、各社からこれを採用したサーバやハイエンド・ワークステーション製品が出荷されている。Itaniumは、IntelがHewlett-Packardと共同開発した、VLIWをベースとしたEPICと呼ぶアーキテクチャを採用しており、最大6つの命令を同時実行できる。 |
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■Itanium 2(アイテニアム 2) |
「Itanium」の後継となるIntelの第2世代の64bitプロセッサ。開発コード名は「McKinley(マッキンリー)」で、2002年夏の出荷が予定されている。Itanium 2は、Itaniumとバイナリ・レベルでのプログラムの互換性を維持しており、同じバイナリ・コード(Itanium 2向けに最適化されていないコード)を実行した場合でも1.5〜2倍の性能向上が実現するという。 |
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■Madison(マディソン) |
第3世代のItaniumプロセッサ・ファミリの開発コード名。製造を0.13μmプロセスで行い、3〜6Mbytesのオンダイ・キャッシュを備える。小規模なマイクロアーキテクチャの改善も行われるという。
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■Deerfield(ディアフィールド) |
第3世代のItaniumプロセッサ・ファミリの開発コード名。Madisonと同様、0.13μmプロセスで製造される。Madisonより容量の小さいオンダイ・キャッシュを備えた、廉価版/省電力版という位置付けとなる。Madisonが、ItaniumやItanium 2と同様、大型データベースや大規模科学計算などのアプリケーションをターゲットにしているのに対し、Deerfieldは若干異なる市場をターゲットにしていると思われる。
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■Montecito(モンテシト) |
第4世代のItaniumプロセッサ・ファミリの開発コード名。90nm(0.09μm)プロセスで製造される。マイクロアーキテクチャの改善、あるいは機能の追加が予定されている。Madisonの後継と、Deerfieldの後継の両方を兼ねるともいわれているが、詳細は不明。
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■Banias(バニアス) |
2003年初頭に発表予定のノートPC/高密度サーバ向けプロセッサの開発コード名。性能と消費電力を高い次元でバランスすることを目的として開発されている。マイクロ・オペレーション・フュージョン(Micro Operation Fusion)と呼ぶ、複数の命令を組み合わせて同時に処理するマイクロアーキテクチャを採用する。
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■NetBurstマイクロアーキテクチャ(ネットバースト・マイクロアーキテクチャ) |
Pentium 4やIntel Xeonが採用しているマイクロアーキテクチャ。以下のような特徴がある。
- アウトオブオーダの投機実行
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命令実行の過程を20ステージと非常に細かく分割した「ハイパー・パイプライン・テクノロジ」の採用
- 1次キャッシュにデコード済みのx86命令(マイクロオペレーション)を格納して、命令のデコードに伴う遅延を削減する「実行トレース・キャッシュ」の実装
- プロセッサ内の算術論理演算ユニット(ALU)をプロセッサのコア・クロック周波数の2倍の速さで動作させる「高速実行エンジン」の採用
- Pentium III世代のストリーミングSIMD拡張命令(SSE)を強化した「ストリーミングSIMD拡張命令2(SSE2)」の実装
これらによりNetBurstマイクロアーキテクチャでは、P6マイクロアーキテクチャ(Pentium IIIなどが採用するマイクロアーキテクチャ)に比べて、同じ製造プロセスにおいても、より高い動作クロックを実現可能にしているという。
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■SMP(エス・エム・ピー:Symmetric MultiProcessor) |
マルチプロセッサ・システムにおいて、各プロセッサの役割が完全に対等で、対称になっている形態のシステムのこと。1つのコンピュータ・システム上に複数のプロセッサ(CPU)を搭載して、処理能力の向上や耐障害性を高めるシステムをマルチプロセッサシステムというが、このとき、各プロセッサごとの用途がすべて対等であり、どのプロセッサでも同じように処理を行えるシステムを対称型マルチプロセッサシステム(SMP)という。 |
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■NUMA(ヌーマ:Non-Uniform Memory Architecture) |
メイン・メモリが共有されるマルチプロセッサ・システムにおいて、全プロセッサが共有メモリに対して「対等」には見えず、アクセス速度などがプロセッサによって異なるメモリ・アーキテクチャのこと。 |
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そのほかの関連用語 |
■スケーラビリティ(Scalability) |
「scalable」は「拡大・縮小可能な」という意味であり、スケーラビリティとは、既存のハードウェアやソフトウェア構成などを大幅に変更することなく、処理に対する要求の質的、量的変化に適応できる度合いのことを指す。 |
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■IAサーバ |
インテル社製マイクロプロセッサを搭載するサーバ製品を総称する名前。以前は、PCアーキテクチャをベースとするため、「PCサーバ」と呼ばれることが多かったが、ItaniumといったこれまでのPCアーキテクチャとは大きく異なるアーキテクチャを採用するサーバが登場したため、最近では「IAサーバ」と呼ぶことが多い。
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■3ティア・モデル(3階層モデル) |
インターネット・ビジネスにおけるサーバ・システム構築法の1種で、サーバを用途や稼働させるアプリケーションで分類し、3階層に分けてモデル化したもの。フロントエンド(Webサーバ)、ミッドティア(アプリケーション・サーバ)、バックエンド(データベース・サーバ)の3階層に分けることで、システム全体の効率の高いスケーラビリティの確保が可能になる。
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■フロントエンド |
インターネット/イントラネットとの接続を担当する階層。インターネット/イントラネットとサーバ・システムとの境界に当たるため、エッジ・サーバとも呼ばれる。Webサーバやディレクトリ・サービスなどのサービスを担当する。フロントエンドでは、サーバ間の依存性が低いため、システム性能の向上を図る場合には、サーバの台数を増やすスケール・アウト手法を用いることが多い。
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■ミッドティア |
eコマースやミドルウェア、ユーザー認証などのアプリケーションを動かし、フロントエンド・サーバとバックエンド・サーバの間で、処理を仲介する階層。ミッドティア・サーバでシステム性能の向上を図る場合、用途によってサーバの台数を増やすスケール・アウト手法と、サーバ単体の性能向上を行うスケール・アップ手法が使い分けられる。ユーザー認証などでは、顧客データの整合性を保つ必要があるため、単体のサーバで処理する方が効率は良く、スケール・アップ手法が用いられることが多い。
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■バックエンド |
データベースやCRM、意思決定支援システムなどの基幹システムを動かす階層。データの整合性を保つ必要があるため、単体のサーバで処理する方が効率は良く、スケール・アップ手法が用いられる。 |