シリーズ高可用Windowsシステムの研究 ── Windows Server 2003、SQL Server 2005などを利用した高可用システム構築のノウハウ ── デジタルアドバンテージ資料提供、技術協力:マイクロソフト 2006/12/22 |
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DBシステム可用性向上の基礎知識 | |
SQL Serverの可用性向上のためのシステム構成 | |
可用性向上のための機能と各種ツール群 |
ここ数年、米国を中心として、大規模なエンタープライズ・システムにWindowsベースのシステムが採用されるケースが増加している。従来この領域では、エンタープライズ・システムに要求される信頼性や可用性、拡張性などが優れているという理由から、UNIXベースのシステムなどが採用されることが多かった。Windowsベース・システム採用の背景には、パーソナル・コンピュータから発展してきたIA(Intel Architecture)システムが、UNIXベース・システムを凌駕する機能や性能を持つに至ったこと、同じくパーソナル用途から発展してきて、従来は貧弱だといわれたWindows® operating system(以下、Windows OS)の信頼性や可用性が大幅に向上したこと、またそうしたWindows OSをプラットフォームとして動くデータベース・システムなど、対抗製品と比較するとけた違いにコストパフォーマンスの高いサーバ・ソフトウェア群が充実してきたことなどがある。
しかし日本国内では、まだまだ大規模システムとしてWindowsベース・システムを選択することにはネガティブな反応を示すユーザーが少なくない。実績が少ないという単純な理由以外にも、エンタープライズ・システムに堪え得る機能や拡張性を、Windows OSやサーバ・ソフトウェア群が本当に備えているのかという点に疑問を持っているユーザーが多いからだと考えられる。「低価格で高性能」というコストパフォーマンスは大いに魅力的だが、万一の失敗のリスクを考えたら、高くても実績のあるものを選びたいというのは、特にこの領域では理解できる発想である。
しかし出発点こそパーソナル用途だったが、現行Windows OS(Windows® XP、Windows Vista、Windows Server 2003)の核心部分は、DEC VAX VMSのチーフ・プログラマだったデビット・カトラー氏が、マイクロソフトに移籍してゼロから開発したWindows NTである。VMSは、ミニ・コンピュータ用OSとして、数々のミッションクリティカル・システムで採用されていた実績を持つ。データベースやそのほかのWindows版サーバ・ソフトウェア群も、幾度かの改良を経て、現在では高い信頼性や拡張性を備えるに至っている。
必要とする機能や信頼性を満たす情報システムを、できるだけ低コストで構築することが目的なのだとすれば、Windowsベース・システムも選択肢の1つとして加えたうえで、正しい決定を下す必要がある。これには、Windows OSやサーバ・ソフトウェアに対する正しい知識が不可欠だ。この「高可用Windowsシステムの研究」では、ミッションクリティカル・システムとしては最も重要な可用性(availability=システム全体をダウンさせることなく、継続稼働させる能力)に注目し、Windowsシステム(Windows OS+サーバ・ソフトウェア群)が高可用性を実現するために、どのような仕組みでどのような機能を提供するのかを解説していく。
具体的には、ミッションクリティカル・システムの可用性を大きく左右するデータベース・システムのMicrosoft® SQL Server 2005(以下、SQL Server 2005)、Windowsサーバの冗長化を可能にするクラスタリング・サービス(MSCS:Microsoft Cluster Service)、Webアプリケーション・サーバのIIS(Internet Information Service)、負荷分散を可能にするロードバランス機能(NLB=Windows Network Load Balancing Services)を順次取り上げ、それぞれ数回に渡って可用性向上の機能と仕組みを解説していく。連載第一弾ではSQL Server 2005について取り上げる。
Microsoft、Windows、Windows Vista、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの、米国、日本およびそのほかの国における登録商標または商標です。そのほか、記載されている会社名、製品名は各社の商標および登録商標です。 |
INDEX | ||
[高可用Windowsシステムの研究] | ||
SQL Server 2005の高可用テクノロジ編 | ||
第1回 DBシステム可用性向上の基礎知識 | ||
1.DBシステムの可用性向上の要件 | ||
2.SQL Server 2005の冗長化構成機能 | ||
[高可用Windowsシステムの研究] |
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