Vistaの地平

第13回 Windows Vista SP1

1.Windows Vista SP1の概要

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2008/03/17

「Vistaの地平」は、Windowsベースの情報システムを管理するIT Proを対象に、Windows Vistaの注目機能について解説するコーナーです。
Index
Windows Vistaとは何か?
Windows Vistaのユーザー・インターフェイス
カーネルの改良とフォント、セキュリティ機能の強化
TCO抑制に向けた各種運用管理機能が強化されたVista
Vistaのハードウェア要件
より高機能になったVistaのバックアップ機能
管理者権限での実行を制限するユーザー・アカウント制御UAC(前編)
管理者権限での実行を制限するユーザー・アカウント制御UAC(後編)
スパイウェアからコンピュータを保護するWindows Defender
IPv6を取り込んだVistaのネットワーク機能
機能が向上したWindows Vistaのグループ・ポリシー
機能性/実用性がさらに強化されたオフライン・ファイル
Windows Vista SP1
セキュリティが強化されたWindowsファイアウォールの概要
セキュリティが強化されたWindowsファイアウォールの管理

Windows Vista SP1の概要

 Windows Vistaが2007年1月にリリースされてからすでに1年以上たち、Windows Vista Service Pack 1(以下Vista SP1)がリリースされた。ただし現在はまだデベロッパーやITPro向けにTechNetやMSDNサイトで会員向けにのみ公開されている段階であるが、今月中旬から来月にかけて、順次一般向けにも公開される予定である。Windows Updateやダウンロード・センターでの配布開始を前に、本稿ではVista SP1の概要について紹介する。

 Vista SP1の特徴をまとめると、信頼性とパフォーマンスを向上させる、修正プログラムの集大成、というところだろうか。従来Service Packといえば、不具合の修正やセキュリティ・パッチだけでなく、システムの使い勝手や機能を大幅に向上させる機能改善などが含まれることもあった。例えばWindows XP Service Pack 2ではセキュリティ関連の機能が大幅に向上したが、その代わりにInternet Explorerの使い勝手が変わったり、アプリケーションによっては従来どおりに使えず、何らかの対応が必要なケースもあった。だがVista SP1では不具合の修正と信頼性/パフォーマンスの向上がメインとなっており、ユーザーやアプリケーションの使い勝手などにも影響を与えるほどの変更は行われていない。

 Vista SP1に関する情報は、以下のページなどを参照していただきたい。

 Vista SP1に関するトラブル情報などについては、サポート技術情報のページや、以下のサイトなどを参考にしていただきたい。

Vista SP1のリリース・スケジュールと入手方法

 Vista SP1は、従来のService Packと同様、ダウンロード・センターでの公開や自動更新/WSUS(Windows Server Update Services)による配布など、さまざまな方法で提供される予定である。Vista SP1のRTM版は2008年2月に完成し、すでにMSDNやTechNetなどの会員向けサイトではダウンロードによる提供が開始されている。一般のユーザー/管理者向けには、この3月中旬から順次提供が開始されることになっている。

 正式なVista SP1のリリース日は発表されていないが(2008年3月12日現在)、上記のBlogサイトの記述などによると、大まかなスケジュールは次のとおりとなっている。

■提供方法1―ダウンロード版(スタンドアロン版)の配布
  MSDN/TechNetではすでに先行でダウンロード可能。一般向け公開は3月中旬よりダウンロード・センターなどで開始。ダウンロードしたVista SP1は手動で適用したり、配布ツールでリモートから配布/インストールする。

■提供方法2―Windows Update/自動更新/WSUSによる配布
  Windows Updateや自動更新などによる配布は、すべてのユーザーに対して自動的に行われるわけではなく、いくらかの条件がある(上記のBlogサイト参照)。

  • 3月中旬からは、Windows Updateを実行すると、Vista SP1が列挙されるので、それを適用することができる。。

  • 更新プログラムを自動ダウンロードするように設定しておくと、4月中旬からは、自動更新で自動的にダウンロードされるようになる。

  • ただしいずれの場合でも、ドライバなどに問題がある場合は(Vista SP1との互換性に問題があると判断された場合は)、ドライバが更新されるまで、Vista SP1は提供されない。

 前者のダウンロードによるは、Vista SP1のスタンドアロン版を使って、各システムに手動でインストールする場合に利用する。多数のWindows Vistaシステムがある場合は、この方法がよいだろう。

 後者の自動的なダウンロードは、Windows Vistaシステム上でWindows Updateを使って個別にインストールする場合に利用する方法である。ダウンロード版と同様に、3月中旬からシステムに適用可能となる(実際にインストールするためには、ユーザーによる許可操作が必要)。ただしデバイス・ドライバの不備やVista SP1における動作チェックの結果などにより、Vista SP1を導入すると問題が発生するようなシステムの場合には、問題がなくなるまで(新しいデバイス・ドライバなどを導入するまで)、自動的には列挙されない。Vista SP1を導入すると不具合を引き起こすかどうかはマイクロソフト自身が調査し、Windows Update用のデータベースに反映するので、Windows Updateはこの情報に基づいてVista SP1をダウンロードするかどうかを判断する。

 Vista SP1に関する互換性などの情報については以下のサイトにまとめられているので、導入前に目を通しておくとよいだろう。また使用しているハードウェアやアプリケーションなどのベンダのサイトでも確認しておきたい。

 ところでWindows Vistaには多くの言語版があるが、最初に3月中旬から提供が始まるのは日本語/英語/スペイン語/ドイツ語/フランス語の5つのバージョンのみである。それ以外については4月以降提供されることになっている。またスタンドアロン版はこれら5つの言語で共通のバイナリ・イメージになっており、いずれの言語のWindows Vistaにでも適用可能である(Windows Updateの場合は必要な言語のみが自動的にダウンロードされる)。これら以外の言語をサポートする「言語パック」機能がシステムにインストールされている場合は、まだサポートされていないので、あらかじめアンインストールしておくか、後日提供される予定となっている、多言語をサポートするVista SP1を利用する(それまではVista SP1の適用が抑止される)。

Vista SP1の配布形態

 上で述べたとおり、Vista SP1はそのままインストールできるスタンドアロン版(.EXEファイル版)と、各システムが個別に適用するWindows Update/自動更新版がある。これらの提供時期については上のとおりである。

 これ以外にも、Vista SP1があらかじめ統合された、Windows Vista with SP1版も提供される予定である(TechNet/MSDN会員向けにはすでに提供されている)。これはシステムを新規インストールする場合に利用するバージョンであり、パッケージ版、DSP版(PCショップなどでパーツとともに購入/使用可能なWindows Vista)、ボリューム・ライセンス版などがある。このうちDSP版は3月15日から発売されているが、そのほかについては現在のところ、正式なリリース・スケジュールはやはり未定である()。

 Vista SP1のリリース・スケジュールなどの正式な情報は、明らかになりしだい、このページの情報を更新してお知らせする予定です。


 INDEX
  Vistaの地平
  第13回 Windows Vista SP1
  1.Windows Vista SP1の概要
    2.Windows Vista SP1のインストール
    3.Windows Vista SP1の機能強化ポイント

 「 Vistaの地平 」


Windows Server Insider フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

注目のテーマ

Windows Server Insider 記事ランキング

本日 月間