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[System Environment] |
Office Updateサイトが閉鎖される前にやっておくべきこと
―― Office 2000のパッチ提供が2009年7月14日で終了、Office Updateのサービスも2009年8月1日に終了 ――
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デジタルアドバンテージ 小林 章彦
2009/05/29 |
対象ソフトウェア |
Office 2000 |
Office XP |
Office 2003 |
Office 2007 |
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Office向けの修正プログラムの適用を目的とするOffice Updateというサイトがある。 |
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しかし2009年8月1日にOffice Updateサイトが閉鎖される予定である。 |
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Office Updateサイトが閉鎖される前に必要な修正プログラムを適用するなどの作業を行った方がよい。 |
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Office 2000以降、Office XP/2003とほとんど文書フォーマットに変更がなく、基本的な機能にも互換性があったことなどから、いまだにOffice 2000を利用しているユーザーも多いようだ。そのOffice 2000も1999年6月の提供開始から10年が経ち、マイクロソフトのライフサイクル・ポリシーに従い、2009年7月14日にすべてのサポートが終了する。またOffice開発チームのBlog「Office Sustained Engineering」によると、Office 2000のサポート終了に伴いOffice Updateサイトも2009年8月1日をもって閉鎖されるということだ。
Office Updateサイトが閉鎖されると、以後はそこ(Office Updateのあった場所)へアクセスしても、Windows Updateの後継であるMicrosoft Updateサイトへリダイレクトされる。
Office XP/2003の場合、Microsoft Updateを使うことで、Windows OSとともに一括でOffice向けの修正プログラムも適用できる。しかしOffice 2000はMicrosoft Updateではサポートされていないので、Office 2000用の修正プログラムは何も見つからないという状態になる。これは、「Office 2000はパッチを適用する必要がないほど安全である」という意味ではないことに注意していただきたい。新しくセキュリティ・ホールなどが見つかったり報告されたとしても、もう修正されることはないということである。
このような事情があるため、Office 2000の場合はOffice Updateサイトが閉鎖されてしまうと、以降、ダウンロード・センターでしか修正プログラムを入手/適用できなくなってしまう(提供されるのは当然、2009年7月14日までにリリースされていたものに限られるが)。
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Microsoft Updateの画面 |
Office 2000がインストールされた環境でMicrosoft Updateを実行したところ。Visio 2002向けの修正プログラムは表示されるものの、Office 2000には対応していない。 |
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Office 2000には対応していないため、ここに修正プログラムが表示されない。 |
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そこで、Office Updateサイトが閉鎖される前にやっておくべきことをまとめておく。
■Office XP/2003/2007の場合
Office XP/2003/2007の場合、前述のようにMicrosoft Updateによって、これらOffice製品の修正プログラムが適用可能になっている。しかしWindows OSの[スタート]-[Windows Update]またはInternet Explorer(IE)の[ツール]-[Windows Update]では、デフォルト設定でWindows Updateが起動するようになっている。そこで、関連記事を参考にMicrosoft Updateが起動するように設定変更しておこう。以降、Office製品の修正プログラムは、Office Updateではなく、Microsoft Updateを利用して適用することになる。
設定変更後は、[スタート]-[Windows Update]などを選択すると、Microsoft Updateが起動し、Office XP/2003/2007の修正プログラムも適用可能になる。
■Office 2000の場合
Office 2000の場合、前述のようにOffice Updateを利用しなければならないことから、そもそも修正プログラムを適用しないままになっているユーザーも多いのではないだろうか。しかしOffice Updateサイトが閉鎖される前に、公開されている修正プログラムを適用しておいた方がよい。特にOffice 2000の場合は、IEで細工されたOffice文書へのリンクをクリックすると、警告ダイアログが表示されずに攻撃が実行されてしまうからだ(Office XP/2003/2007では、[ファイルのダウンロード]ダイアログが表示される)。
Office Updateサイトが閉鎖されても、ダウンロード・センターによる修正プログラムの提供は当面継続されるようだが、該当する修正プログラムを検索などで見つけて、手動で適用するのは手間がかかる。その点、Office Updateならば、サイトに接続すれば、適用可能な修正プログラムが一覧表示され、ボタンをクリックするだけで適用作業が開始できる。特に、コンピュータに詳しくない一般ユーザーにとっては、ダウンロード・センターを利用して、自分自身で作業するのはほぼ不可能だろう。手軽なOffice Updateサイトが閉鎖される2009年8月1日までに、公開されている修正プログラムは適用しておいた方がよい。
Office Updateを利用するには、IEで以下のリンクをクリックし、Office Onlineサイトに接続する。Office Updateを実行するには、左側の[更新プログラムの確認]の下にある[Office Update]をクリックすればよい。
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Office Onlineの画面 |
左側の[更新プログラムの確認]の下にある[Office Update]をクリックすると。Office Updateが実行される。 |
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ここをクリックすると、Office Updateが実行される。 |
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画面が変わり、Office製品の状況確認(インストール済みのOfficeのバージョンや、過去の修正プログラムの適用状況の確認)が行われる。その結果、適用が必要な修正プログラムが一覧で表示されるので、[同意してインストール]ボタンをクリックする。修正プログラムの適用時にインストールCDが要求されることがあるので、事前に用意しておくとよい。なおサービスパックの適用状況によっては、修正プログラムがほとんど表示されないので、サービスパックを適用してから、再度、Office Updateを実行すること。また、修正プログラムを適用したことによって、適用可能になる修正プログラムもあるので、Office Updateが終了後、再度、Office Updateを実行し、適用可能な修正プログラムがないことを確認した方がよい。
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Office Updateの実行例 |
適用可能な修正プログラムが一覧表示される。デフォルトでは、すべての修正プログラムにチェックが入っているので、不要なものについてはチェックを外す。 |
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適用を開始するには[同意してインストール]ボタンをクリックする。
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なお、Office 2000のサポートの終了にともない、新しい脆弱性が見つかっても2009年7月14日以降は修正プログラムが提供されない。Office 2000を引き続き利用する際は、運用に十分注意するとともに、Officeのバージョンアップを検討した方がよい。
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