[Tools & Services] | |||||||||||||||
TCPViewツールでネットワークの通信状態をモニタする
|
|||||||||||||||
|
解説 |
ネットワークのトラブルシューティングでは、通信状態(特にTCPの通信状態)を確認することがよく行われる。目的のサーバやサービスと正しく通信できているかどうかを調査するためだ。コマンド・プロンプト上でnetstatコマンドを利用することにより、TCPの通信状態のほか、例えば接続要求が拒否されているとか(SYN_SENTで止まっている)、すぐに接続が終了してしまっている(CLOSE_WAITやTIME_WAITで止まっている)、などの状況が確認できる(TIPS「netstatコマンドを使いこなす」参照)。
netstatはトラブルシューティングには必須の基本ツールだが、コマンド・プロンプトでしか利用できないので、GUI操作に慣れた管理者にとってはやや使いづらいかもしれない。このような場合は、Sysinternalsから提供されているTCPViewツールを利用するとよい。機能的にはほぼnetstatと同じだが、コネクションを強制クローズしたり、通信を行っているプロセスを強制終了させたりする機能などが追加されている。本TIPSではこのTCPViewツールの使い方について解説する。
操作方法 |
TCPViewの入手とインストール
このツールを利用するには特別な操作はいらない。上記のTCPViewのページの右上にあるリンクをクリックしてTcpView.zipファイルをダウンロードし、中にあるTcpview.exeとtcpview.chmファイルをどこかのフォルダへコピーして起動用ショートカットを作成するか、実行パスの通っている場所へコピーしておけばよい。
TCPViewの画面
TCPViewツールを起動すると、初回だけは利用に同意するかどうかを確認する画面が表示されるので、許可して先へ進める。起動後は次のような画面が表示される。日本語Windows環境で利用すると、デフォルトでは非常に小さな文字(6ポイント)で表示されるので、[Options]−[Font]メニューで見やすいフォント/サイズを選択しておく。
TCPViewの画面 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このツールでは、netstatコマンドとほぼ同じ内容が表示されている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
TCPViewを起動すると、デフォルトでは「netstat -a 1」を実行した場合と同じように、すべてのアクティブなセッション(待ち受け状態のものも含む)が表示される。新しい行が増えると緑色で、減少する(削除される)行は赤色で表示される。ステータスが変わると黄色になる。エンド・ポイントのIPアドレスは、逆引きが可能ならばFQDN名に変換されて表示されるが、そうでなければ数字のままとなる。
デフォルトでは1秒ごとに自動更新されるが、これだと追加や削除される行が確認しづらいので、必要なら更新頻度をもう少し下げるとよい。[View]−[Update Speed]メニューで更新間隔を1秒/2秒/5秒/手動更新のいずれかに設定できる。
セッションやプロセスの終了
netstatコマンドと違い、TCPViewでは表示されているセッションを強制的にクローズしたり、プロセスを強制終了させたりできる。このためには、表示されている行を選んで右クリックし、ポップアップ・メニューから[End Process]や[Close Connection]などを選ぶ。
セッションやプロセスの終了 | ||||||||||||
TCPViewでは表示されているセッションを強制的にクローズしたり、プロセスを強制終了させたりできる。 | ||||||||||||
|
この記事と関連性の高い別の記事
- netstatコマンドを使いこなす(TIPS)
- これだけは覚えておきたいWindowsのコマンドプロンプトの使い方(TIPS)
- Sysinternalsのautorunsツールで自動起動するプログラムを調査する(TIPS)
- Windows XPのネットワークの診断ツールを利用する(TIPS)
- Windowsで起動時に自動実行される不要なプログラムを「見つける」方法(TIPS)
このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
「Windows TIPS」 |
- Azure Web Appsの中を「コンソール」や「シェル」でのぞいてみる (2017/7/27)
AzureのWeb Appsはどのような仕組みで動いているのか、オンプレミスのWindows OSと何が違うのか、などをちょっと探訪してみよう - Azure Storage ExplorerでStorageを手軽に操作する (2017/7/24)
エクスプローラのような感覚でAzure Storageにアクセスできる無償ツール「Azure Storage Explorer」。いざというときに使えるよう、事前にセットアップしておこう - Win 10でキーボード配列が誤認識された場合の対処 (2017/7/21)
キーボード配列が異なる言語に誤認識された場合の対処方法を紹介。英語キーボードが日本語配列として認識された場合などは、正しいキー配列に設定し直そう - Azure Web AppsでWordPressをインストールしてみる (2017/7/20)
これまでのIaaSに続き、Azureの大きな特徴といえるPaaSサービス、Azure App Serviceを試してみた! まずはWordPressをインストールしてみる
|
|