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Internet Explorer 8の[ソースの表示]メニューで起動するエディタを変更する

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 島田 広道
2010/03/12
対象ソフトウェア
Internet Explorer 8
Internet Explorer(IE)では、表示中のWebページのHTMLソースを確認できる。
IE8のデフォルトのHTMLソース表示用ビューアは、編集などの機能を持っていない。必要なら、使い慣れたテキスト・エディタをビューアにすればよい。
ソース表示用エディタは、IE8の開発ツールのメニューで変更できる。

解説

 インターネットあるいはイントラネット上にあるサイトのWebページを閲覧しているとき、表示の乱れたページに遭遇することがある。Webブラウザに再描画させると直る場合もあるが、一方で何回も再描画してもページ表示は乱れたまま、ということもある。

 このようなとき、該当ページのHTMLのソースを調べると、その原因が分かることがある。Webブラウザは、HTMLなどで記述されたソース・ファイルをWebサイトからダウンロードし、その内容に従ってブラウザ・ウィンドウにページを描画・表示している。もし元々のソースの記述にミスがあったり、ダウンロード時のトラブルでソースの一部が欠落したりしたのが表示の乱れの原因なら、ソースにはその痕跡は残る。ソースは重要な手がかりなのだ。

 Internet Explorer 8(IE8)では、[ページ]−[ソースの表示]を選ぶと専用のビューアが起動し、HTMLソースが表示される。

IE8でWebページのHTMLソースを開いたところ
メニューの[ページ]−[ソースの表示]を選ぶか、ページ上で画像のないところを右クリックして[ソースの表示]を選ぶと、そのページのHTMLソースが表示される。
表示されたHTMLソース。タグや属性、コメントなどが色分けによって強調されていて見やすい。とはいえ、ソースの編集や修正、正規表現による検索といった機能はない。

 IE8より前のバージョンのIEの場合、ソース表示にはWindows標準のメモ帳が用いられており、文字コードによっては文字化けするなどの問題があった。IE8では、専用のビューアによるHTMLタグの色分け表示や各種文字コード対応などによって、格段に使い勝手が向上している。その一方で、例えばソースにちょっとコメントを書き加えて保存したり、正規表現を使って詳細な検索をしたりする機能はない。やはり、使い慣れたテキスト・エディタでソースを開いた方が便利だろう。

 IE8では、ソース表示用ビューア(エディタ)を任意のテキスト・エディタに変更することが可能だ。本稿ではその方法と注意点を説明する。IE8より前のバージョンのIEについては、TIPS「Internet Explorer 5/6/7の[ソースの表示]メニューで起動するエディタを指定する」を参照していただきたい。

操作方法

IE8のソース表示用エディタの変更手順

TIPS「IE8の『開発者ツール』を活用する

 IE8でHTMLのソース表示用エディタを変更するには、まず[F12]キーを押すか、[ツール]−[開発者ツール]を選んで「開発者ツール」を起動する(このツールの詳細は関連記事を参照)。次に、開発者ツールの[ファイル]−[Internet Explorer ソースの表示のカスタマイズ]−[その他]を選択し、変更するテキスト・エディタのパスを指定する。

IE8の「開発者ツール」でソース表示用エディタを変更する
「開発者ツール」とは、IE8が標準で備えるHTMLやスタイル、スクリプトなどを解析できるツールのこと。
[ファイル]メニューをクリックしてから、これを選択する。
デフォルトではこれが選択されており、IE8のデフォルトのビューアが用いられる。
これをクリックすると、ソース表示用エディタとしてWindows標準のメモ帳が選択される。しかしデフォルトのビューアに比べてHTMLソースは見にくく、文字化けが生じることもあるため、あまり有用ではない。
これをクリックすると、ファイル・オープン・ダイアログが開くので、ソース表示に使いたいテキスト・エディタの実行ファイルを指定する。

 これでソース表示用エディタの変更作業は完了である(システムやIEの再起動は不要)。開発者ツールからIE8のブラウザ・ウィンドウに戻り、[ページ]−[ソースの表示]を実行すると、先ほど指定したテキスト・エディタが起動してHTMLソースが表示されるはずだ。

テキスト・エディタに変更した場合のHTMLソース表示の例
これは「秀丸エディタ」というテキスト・エディタに変更した例。ソースを表示する手順は、エディタやビューアの種類にかかわらず共通である。
デフォルトのビューアの代わりに起動した秀丸エディタのウィンドウ。HTMLソースが表示されていることが分かる。

アップグレード前のレジストリ設定によるエディタ指定に注意

 TIPS「Internet Explorer 5/6/7の[ソースの表示]メニューで起動するエディタを指定する」の解説のとおり、IE8より前のバージョンのIEでソース表示用エディタを変更するには、IE8のようにGUIで設定を変更できず、レジストリの修正が必要である。

[注意]

レジストリに不正な値を書き込んでしまうと、システムに重大な障害を及ぼし、最悪の場合、システムの再インストールを余儀なくされることもあります。レジストリ・エディタの操作は慎重に行うとともに、あくまで御自分のリスクで設定を行ってください。何らかの障害が発生した場合でも、本Windows Server Insider編集部では責任を負いかねます。ご了承ください。


項目 内容
キー HKEY_LOCAL_MACHINEの
\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\View Source Editor\
Editor Name
値の名前 (既定)
REG_SZ
値の内容 テキスト・エディタのフル・パス
IE8より前のバージョンのIEで、ソース表示用エディタを変更するためのレジストリ・エントリ
IE8より前のバージョンのIEでは、IE8のようにGUIから設定を変更できず、このレジストリ・エントリを作成してテキスト・エディタのパスを指定する必要がある。一方、IE8に対しても、このレジストリ設定は有効に働く。前述の開発者ツールのメニューで[既定のビューアー]以外を指定している場合はそれに従うが、そうでなければ、このレジストリで指定しているテキスト・エディタが用いられる。

 筆者が調べた限りでは、このレジストリ設定はIE8にも有効に働く。具体的には、次の法則に従っているようだ。

  1. 前述の開発者ツールのメニューで[既定のビューアー]以外を指定している場合は、それに従う。
  2. そうではない場合は、上記のレジストリ設定に従う。
  3. レジストリ設定もない場合は、デフォルトのビューア([既定のビューアー])が用いられる。

 もし上記のレジストリ設定を残したままIE8にアップグレードすると、IE8でもソース表示用エディタは最初から、デフォルトのビューアではなくレジストリで指定したテキスト・エディタとなる。

 さらにこの状態で[既定のビューアー]に戻すには、上記のレジストリ・エントリ(「Editor Name」キー)を削除する必要がある。開発者ツールでは設定を元に戻せないので注意が必要だ。

レジストリでの指定は全ユーザー共通

 開発者ツールのメニューでの指定はユーザーごとに独立した設定なので、各ユーザーがそれぞれ設定する必要がある。これに対し、上記のレジストリでの指定は全ユーザー共通の設定となる。もし全ユーザーに対してテキスト・エディタの変更が必要であれば、上記レジストリでの指定の方が簡単だろう。その場合でも、各ユーザーは必要に応じて、開発者ツールのメニューから別のテキスト・エディタに変更できる(レジストリより開発者ツールでの指定が優先される)。End of Article

「Windows TIPS」


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