[System Environment] | |||||||||||
Internet Explorer 8の[ソースの表示]メニューで起動するエディタを変更する
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解説 |
インターネットあるいはイントラネット上にあるサイトのWebページを閲覧しているとき、表示の乱れたページに遭遇することがある。Webブラウザに再描画させると直る場合もあるが、一方で何回も再描画してもページ表示は乱れたまま、ということもある。
このようなとき、該当ページのHTMLのソースを調べると、その原因が分かることがある。Webブラウザは、HTMLなどで記述されたソース・ファイルをWebサイトからダウンロードし、その内容に従ってブラウザ・ウィンドウにページを描画・表示している。もし元々のソースの記述にミスがあったり、ダウンロード時のトラブルでソースの一部が欠落したりしたのが表示の乱れの原因なら、ソースにはその痕跡は残る。ソースは重要な手がかりなのだ。
Internet Explorer 8(IE8)では、[ページ]−[ソースの表示]を選ぶと専用のビューアが起動し、HTMLソースが表示される。
IE8でWebページのHTMLソースを開いたところ | |||
メニューの[ページ]−[ソースの表示]を選ぶか、ページ上で画像のないところを右クリックして[ソースの表示]を選ぶと、そのページのHTMLソースが表示される。 | |||
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IE8より前のバージョンのIEの場合、ソース表示にはWindows標準のメモ帳が用いられており、文字コードによっては文字化けするなどの問題があった。IE8では、専用のビューアによるHTMLタグの色分け表示や各種文字コード対応などによって、格段に使い勝手が向上している。その一方で、例えばソースにちょっとコメントを書き加えて保存したり、正規表現を使って詳細な検索をしたりする機能はない。やはり、使い慣れたテキスト・エディタでソースを開いた方が便利だろう。
IE8では、ソース表示用ビューア(エディタ)を任意のテキスト・エディタに変更することが可能だ。本稿ではその方法と注意点を説明する。IE8より前のバージョンのIEについては、TIPS「Internet Explorer 5/6/7の[ソースの表示]メニューで起動するエディタを指定する」を参照していただきたい。
操作方法 |
IE8のソース表示用エディタの変更手順
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IE8でHTMLのソース表示用エディタを変更するには、まず[F12]キーを押すか、[ツール]−[開発者ツール]を選んで「開発者ツール」を起動する(このツールの詳細は関連記事を参照)。次に、開発者ツールの[ファイル]−[Internet Explorer ソースの表示のカスタマイズ]−[その他]を選択し、変更するテキスト・エディタのパスを指定する。
IE8の「開発者ツール」でソース表示用エディタを変更する | ||||||||||||
「開発者ツール」とは、IE8が標準で備えるHTMLやスタイル、スクリプトなどを解析できるツールのこと。 | ||||||||||||
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これでソース表示用エディタの変更作業は完了である(システムやIEの再起動は不要)。開発者ツールからIE8のブラウザ・ウィンドウに戻り、[ページ]−[ソースの表示]を実行すると、先ほど指定したテキスト・エディタが起動してHTMLソースが表示されるはずだ。
テキスト・エディタに変更した場合のHTMLソース表示の例 | |||
これは「秀丸エディタ」というテキスト・エディタに変更した例。ソースを表示する手順は、エディタやビューアの種類にかかわらず共通である。 | |||
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アップグレード前のレジストリ設定によるエディタ指定に注意
TIPS「Internet Explorer 5/6/7の[ソースの表示]メニューで起動するエディタを指定する」の解説のとおり、IE8より前のバージョンのIEでソース表示用エディタを変更するには、IE8のようにGUIで設定を変更できず、レジストリの修正が必要である。
[注意] |
レジストリに不正な値を書き込んでしまうと、システムに重大な障害を及ぼし、最悪の場合、システムの再インストールを余儀なくされることもあります。レジストリ・エディタの操作は慎重に行うとともに、あくまで御自分のリスクで設定を行ってください。何らかの障害が発生した場合でも、本Windows Server Insider編集部では責任を負いかねます。ご了承ください。 |
項目 | 内容 |
キー | HKEY_LOCAL_MACHINEの \SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\View Source Editor\ Editor Name |
値の名前 | (既定) |
型 | REG_SZ |
値の内容 | テキスト・エディタのフル・パス |
IE8より前のバージョンのIEで、ソース表示用エディタを変更するためのレジストリ・エントリ | |
IE8より前のバージョンのIEでは、IE8のようにGUIから設定を変更できず、このレジストリ・エントリを作成してテキスト・エディタのパスを指定する必要がある。一方、IE8に対しても、このレジストリ設定は有効に働く。前述の開発者ツールのメニューで[既定のビューアー]以外を指定している場合はそれに従うが、そうでなければ、このレジストリで指定しているテキスト・エディタが用いられる。 |
筆者が調べた限りでは、このレジストリ設定はIE8にも有効に働く。具体的には、次の法則に従っているようだ。
- 前述の開発者ツールのメニューで[既定のビューアー]以外を指定している場合は、それに従う。
- そうではない場合は、上記のレジストリ設定に従う。
- レジストリ設定もない場合は、デフォルトのビューア([既定のビューアー])が用いられる。
もし上記のレジストリ設定を残したままIE8にアップグレードすると、IE8でもソース表示用エディタは最初から、デフォルトのビューアではなくレジストリで指定したテキスト・エディタとなる。
さらにこの状態で[既定のビューアー]に戻すには、上記のレジストリ・エントリ(「Editor Name」キー)を削除する必要がある。開発者ツールでは設定を元に戻せないので注意が必要だ。
レジストリでの指定は全ユーザー共通
開発者ツールのメニューでの指定はユーザーごとに独立した設定なので、各ユーザーがそれぞれ設定する必要がある。これに対し、上記のレジストリでの指定は全ユーザー共通の設定となる。もし全ユーザーに対してテキスト・エディタの変更が必要であれば、上記レジストリでの指定の方が簡単だろう。その場合でも、各ユーザーは必要に応じて、開発者ツールのメニューから別のテキスト・エディタに変更できる(レジストリより開発者ツールでの指定が優先される)。
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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
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