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Windows 2000管理者向けツールの種類と使い分け

椎名 孝
2004/04/17
 
対象OS
Windows 2000 Professional
Windows 2000 Server
マイクロソフトは、Windows管理者の作業を支援するさまざまなツールを提供している。
しかしインストールCDやWebなど提供方法はさまざまで、各ツールの使い分けなどは必ずしも明確ではない。
Windows 2000管理者向けツールの入手方法と使い分けについて整理する。
 
解説

 マイクロソフトは、Windows 2000サーバ管理者や開発者、パワーユーザーを対象として、大きく分けて2種類のツール群を、4種類の方法で提供している。

サポート・ツールとリソースキット・ツールの提供形態
Windows 2000サーバ管理者に対してマイクロソフトが提供しているツールにはサポート・ツールとリソースキット・ツールの大きく2つがある。これらのフルセット、サブセットがいくつかの形態で提供されている。
*注 分類と提供形態は明確に定義されているわけではない。実際には、Windows 2000サポート・ツールの一部がWindows 2000フリー・ツールとして提供されているものもあれば、Windows 2000フリー・ツールでしか提供されていないツールも存在する。

 これらのツールの提供形態と入手方法をまとめると次のようになる。

提供形態 入手先/入手方法 マイクロソフトによるサポート
Windows 2000サポート・ツール Windows 2000 Service Pack 4 CD-ROM(Windows 2000 Server CD-ROM) サポートあり
Windows 2000フリー・ツール Free Tool Downloads(英語) サポートなし
Windows 2000 Serverリソースキット・ツール ・書籍 『Microsoft Windows 2000 Server リソースキット』 添付CD-ROM
Microsoft TechNet サブスクリプション(年間契約)
サポートなし
Windows 2000 Professionalリソースキット・ツール 書籍『Microsoft Windows 2000 Professionalリソースキット』付録CD-ROM サポートなし
ツールの種類と入手方法
*注 Windows 2000リソースキット・ツールは、英語版Windowsでのみ動作確認されており、バグ・レポートへの対応の保証はない。詳細はリソースキット・ツールのサポート・ポリシー(英文)を参照。

■Windows 2000サポート・ツール
 Windows 2000サポート・ツール群は、サポート担当者やネットワーク管理者を対象として、Windows 2000 Serverの障害を分析したり、障害から回復したりするためのツールをまとめたものである。Active Directoryやネットワークに関連するものが多い。代表的なものにドメイン・コントローラ診断ツール(DCDIAG.EXE)やネットワーク接続性テスタ(NETDIAG.EXE)、Active Directory複製モニタ(REPLMON.EXE)などがある。Active Directoryのドメイン・コントローラ障害復旧では、事実上、Windows 2000サポート・ツール群が必要不可欠である。ドメイン・コントローラのセットアップ時には、Windows 2000サポート・ツールを同時にインストールして、障害発生時の分析・回復を迅速に行えるようにする。

 Windows 2000 サポート・ツールをインストールするには、Windows 2000 Service Pack 4 CD-ROM(またはWindows 2000 Server CD-ROM)の\SUPPORT\TOOLS\SETUP.EXEを実行する。

■Windows 2000リソースキット・ツール
 Windows 2000リソースキット・ツール群は、ネットワーク管理者や開発者、パワー・ユーザーが、Windows 2000の内部を管理するツールである。代表的なものに、アプリケーションをサービスとして実行するユーティリティ(SRVANY.EXE)や権利の表示(SHOWPRIV.EXE)、APIモニタ(APIMON.EXE)などがある。Windows 2000リソースキット・ツール群は必須というわけではないが、利用できると便利な場面がある。一部のツールは無償で入手可能なので、まずは目的に合ったツールを以下のマイクロソフトのオンライン・ヘルプで調べ、Windows 2000フリー・ツールで入手可能か確認するとよい。

 Windows 2000 Serverリソースキット・ツールのフルセット版は、『Microsoft Windows 2000 Server リソースキット』(日経BPソフトプレス発行)という書籍添付のCD-ROMか、Windows管理者向け有償情報サービスの「Microsoft TechNet サブスクリプション」で提供されるCD-ROMに収録されている。

 『Microsoft Windows 2000 Server リソースキット』邦訳版は全部で8巻に分かれているが、いずれの巻にも同じ付録CD-ROMが添付されている(どの巻を買ってもツールを入手できる)。

用途別ツール・インストール戦略

 ツールの目的と対象から考えて、用途に応じて、インストールするツールを次のように使い分けるとよい。

コンピュータの用途 インストールするツール
・ドメイン・コントローラ
・ファイル/プリント・サーバ、そのほか重要なサーバ
Windows 2000サポート・ツール
管理者が使用するクライアント・コンピュータ Windows 2000サポート・ツール
Windows 2000 Serverリソースキット・ツール
Windows 2000の用途とインストールするツール

 ドメイン・コントローラやサーバにはWindows 2000サポート・ツールをインストールしておき、一部のクライアントにWindows 2000サポート・ツール、Windows 2000フリー・ツール、Windows 2000 Serverリソースキット・ツールをインストールするとよい。End of Article

用途別ツールの使い分け
管理者が使用するWindows 2000 Professionalにはサポート・ツールとServerリソースキットの双方を、サーバにはサポート・ツールをインストールする。
 
関連リンク
  Free Tool Downloads(英語)(Microsoft)
  管理業務のための Windows 2000 リソース キット無償ツール(マイクロソフト)
  Windows 2000 リソースキット(マイクロソフト)
  Windows 2000 Server Resource Kit Tools(英語)(Microsoft)
  Windows 2000 Resource Kit Tools Support and Localization Policy(英語)(Microsoft)
  Windows 2000 サポートツール オンラインヘルプ(マイクロソフト)
  Windows 2000 リソースキットツール オンラインヘルプ 日本語版(マイクロソフト)
  Windows 2000 エラーおよびイベント メッセージ ヘルプ 日本語版(マイクロソフト)
   
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